【スタートアップ企業特集】株式会社Edeyans 客室清掃オペレーション事業・清掃管理SaaS提供


大月北斗氏

清掃業務の効率改善で施設の付加価値を底上げ

 2018年6月の設立以来、宿泊市場向けの客室清掃管理SaaSの開発やホテル向け客室清掃オペレーションの提供などを展開しているEdeyans(イーデヤンス、大阪府大阪市)。

 宿泊市場の慢性的な人手不足という喫緊の課題をテクノロジーとオペレーションで解決している。旅館・ホテルに特化した自社開発の客室清掃管理システム「Jtas(ジェイタス)」=写真=で業務効率の改善に寄与している。

執行役員グロース本部本部長の大月北斗氏にサービスの詳細や今後の活動方針などを聞いた。

――旅館・ホテルの現状についてはどう捉えているか。

 活況を呈している印象。東京・大阪といった都市圏を中心にインバウンドの増加が顕著で、宿泊施設も今後の需要が高まり、収益源の確保につながると考える。

 しかし、業務の生産性の向上やDXへの取り組みなど課題が山積。最近はバックヤードの業務効率化を目的とした設備投資を図る傾向があり、一時期に比べて、改善の兆しを見せている様子がうかがえる。

――22年から提供するハウスキーピングOS「Jtas」の説明を。

 最大の特徴は、1日の客室清掃の予定をデジタルで一元管理を行う点。紙や電話を用いていたアナログ業務をデジタル化し、現場の業務効率化を促進する。

 首都圏の老舗ホテルを皮切りに、日本全国の多種多様な形態の宿泊施設で採用されている。

 現場の紙と無駄な電話をなくし、清掃品質向上のためのデータ基盤の構築に活用されている。

 宿泊施設と清掃会社のコミュニケーションが一気通貫され、清掃に関する口コミが向上するなど、付加価値の向上にも一役買っている。清掃についてのDXを図っていただければ。


Jtas(ジェイタス)

――その他のポイントは。

 (1)国内の主要なPMSとのAPI連携(2)日本語に加えて、英語やベトナム語など複数の言語に対応(3)修繕・におい・備品交換などの客室メンテナンス情報の報告・管理・対応履歴のデジタル化(4)写真を撮影するだけで忘れ物に関する情報を自動入力できる「AI忘れ物報告機能」の搭載―など。

 「AI忘れ物報告機能」は昨年9月にリリース。忘れ物の登録・データ管理工数を大幅に削減できるほか、忘れ物を見つけ次第、システム上で瞬時にデータ管理が可能。宿泊客からの問い合わせや返却手続きにもスムーズに対応でき、好評だ。

――今後の展開と旅館・ホテルへのメッセージを。

 30年までに世界1万ホテル超での導入を目指し、業界向けの展示会やセミナーを行っている。海外展開については1年以内をめどに成し遂げたい。

 今後も宿泊施設に寄り添い、真の観光立国の実現に貢献したい。

【本社】大阪府大阪市中央区瓦町1の3の2 ヒガシビル302(東京本社、札幌事業所を合わせた3拠点)
【設立】2018年6月1日
【事業内容】ホテル向け客室清掃オペレーション事業、ホ テル客室清掃管理SaaSの開発・提供事業
【従業員数】300人(パートタイマー含む)
【資本金】1億円
【TEL】06(7223)8387
【HP】https://corporate.edeyans.com/


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