
年度内に試作機実証めざす
JR東海とジェイアール東海物流は16日、混雑する駅でも安全に構内店舗への商品供給を行う「自動搬送ロボット」の試作機と、駅構内の人の流れを正確に測定、解析できる「大規模人流計測システム」を開発したと発表した。名古屋大学のほか、AI(人工知能)技術の研究開発を行う来栖川電算(名古屋市中区)、ロボット開発のDoog(ドーグ、茨城県つくば市)との共同開発。労働力人口の減少を見据え、駅構内の物流作業の自動化を図る。試作機の実証試験は、人流が多い名古屋駅を有力な候補として本年度内に実施したい考えで、数年後の実用化を目指す。
駅構内の店舗には、弁当や飲料など多くの商品を毎日運搬、供給している。ジェイアール東海物流が担当する名古屋駅の場合、繁忙期では1日当たりトラック約40台分の商品が搬入され、作業員20人が手押しの運搬車を使い、延べ160回に分けて各店舗に運んでおり、多大な労力がかかっている。労働力人口が減少していく中で、将来的に作業員の確保が難しくなることも想定されるため、今後も継続してサービスを提供するには、自動搬送ロボットを導入するなどして、人に頼らない業務体制の整備や、経験のない作業員でも運搬作業を行えるようにする必要がある。【記事提供:交通新聞】
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