【にっぽんの温泉特集】今、話題の温泉地 長野県・上諏訪温泉


露天風呂から眺める花火は圧巻

 日本各地に点在する温泉地は、長い年月をかけて人々の心と体を癒やしてきた。自然環境や泉質、歴史、地域文化といった多様な要素が織りなす温泉の魅力は、今もなお、進化を続けている。今回は、注目すべき話題の11温泉地のそれぞれの特色と旬の情報を紹介する。

「諏訪湖の花火」を楽しむ

 長野県の中央に位置する諏訪市は精密機械メーカーの集積地として知られる一方、信州最大の湖である諏訪湖に代表されるリゾート地としての顔も併せ持つ。その代表格は温泉で、諏訪湖畔にある「上諏訪温泉」は、豊富な湯量を誇る県を代表する温泉地となっている。

 市内には数カ所の源泉があり、泉質は肌にやさしい弱アルカリ性。観光経済新聞社が主催する「にっぽんの温泉100選」の2024年の総合順位は第43位。数多くの温泉地を抱える長野県の中でも第4位につけている。

 夏の上諏訪温泉といえば花火を思い浮かべる人も多いだろう。例年夏休み期間の約1カ月間開催される「諏訪湖サマーナイト花火」。今年は7月25日~8月24日(8月15日を除く)に開かれる。期間中は毎晩、午後8時30分から10分間、花火が上がる。


露天風呂から眺める花火は圧巻

 コロナの影響で19年を最後に中止、見送りとなっていた全国新作花火競技大会は、6年ぶりに復活開催される。大会名を「全国新作花火チャレンジカップ2025」に変更。従来とは異なり、予選4回、決勝1回の分散方式で開催する。開催日は予選が9月の毎週土曜日、決勝が10月の最終日曜日となる。

 もう1カ所、諏訪湖と並び訪問したい景勝地として霧ヶ峰高原がある。1973年に県立の自然保護センター「長野県霧ヶ峰自然保護センター」がオープンし、館内では、そこでしか見られない動植物や地質、歴史などを実物や写真パネルで紹介。22年に全館リニューアルし、眺望が抜群のテラスを設けた。また、映像による紹介を新しくしたほか、展示もバージョンアップし、霧ヶ峰の魅力がさらに体感できる施設に生まれ変わった。

 諏訪でこの数年、ブームとなっているのがサイクリングだ。昨年4月、諏訪湖を1周(16キロメートル)できるサイクリングロードが全線開通。市内のレンタサイクル事業者では自転車や電動Eバイクの貸し出しも行っており、「サイクリングロードは平坦で走りやすく、Eバイクを使えば90分で走破できる」と諏訪観光協会。

 諏訪は日本酒の町でもあり、市の甲州街道沿いには、「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」「真澄」の五つの酒蔵がある。霧ヶ峰の伏流水で醸造した日本酒を楽しめるイベント「上諏訪街道まちあるき呑みあるき」は10月4日に開催される。

 最新のトピックスは、「待望の諏訪湖スマートインターチェンジの開通」(同協会)。7月27日15時に、諏訪湖を一望できる中央自動車道の諏訪湖サービスエリアに設置される。諏訪湖畔に直結し、上諏訪温泉まで10分強。諏訪市内の観光地へのアクセスが容易になり、利便性が大幅に向上する。

 
 
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