
東急と名古屋鉄道は、名古屋にもっと観光客を呼び込み、地域活性を図ろうと、観光キャンペーン「“ちょうどええ旅先”なごや」を実施している。観光地としてのポテンシャルを持ちながら、これまで全国的な旅の目的地として注目されなかった「なごや圏」に対し、両社のリソースを生かして新たな宿泊・回遊の流れを生み出す。
なごや圏は名駅、栄、金山といった市内繁華街に加え、愛知・岐阜両県を中心にした名古屋都市圏一帯を指すエリア概念。周辺には犬山や岐阜、岡崎、西尾、半田、南知多など、自然や歴史、文化資源も点在している。
ただ、首都圏や関西にもアクセスが良いため、観光地への通過点になって“名古屋飛ばし”の状態となっている。それを解消しようと、両社が連携して宿泊客の増加キャンペーンを8月末まで実施する。具体的には、東急の定額制宿泊サービス「ツギツギ」を利用し、名古屋泊につなげる。
ツギツギは月額で宿泊ポイントを購入し、全国350以上の提携ホテルを自由に選んで泊まれるサービス。2泊、5泊、14泊など4プランから宿泊数を選べる仕組みで、いずれのプランも同伴者1人が無料となる。
通常、1泊当たり10ポイント(1万2千円相当)を消化するが、キャンペーンでは名鉄グループが運営するホテルをはじめ、なごや圏の対象施設(全20施設)に限り5ポイントで宿泊でき、「1人1泊当たり実質3千円(2泊プランで同伴者1人とともに宿泊した場合の1人当たりの料金を想定)で宿泊可能」という。
加えて、名鉄グループが運営するカーシェアサービス「カリテコ」や、犬山市の明治村では、割引優待を提供する。