
熱海宣言に臨む首長ら
静岡県熱海市と温泉ツーリズム推進協議会(事務局=大阪観光局)は6月30日、同市熱海温泉の起雲閣で「第3回温泉シンポジウムin熱海」を開いた。温泉関係者や一般客など約70人が参加。日本の温泉文化の世界発信に向けた連携や方策について見識を深めた。
同シンポは昨年から年2回開催。松山市、加賀市に続く開催となった。溝畑宏・大阪観光局理事長のほか、同協議会に参画する市町から、齊藤栄・熱海市長、上定昭仁・松江市長、長野恭紘・別府市長、宮元陸・加賀市長、藤田仁・松山市副市長、大江康弘・白浜町長が出席した。
ゲストスピーチでは初めに「温泉町の歴史と資産―熱海温泉の展開を中心に」をテーマに京都府立大学の松田法子准教授が講演。東京の政府や皇室による保養・避寒利用に始まり、交通の充実による客層の多様化や拡大、温泉源開発の開放による熱海の都市化や大規模化を解説。鯛(たい)網などの多様な楽しみがあったことや著名人の別荘地としての市域の拡大の歴史などもひも解いた上で、「都市化大規模化したのは、交通の便が良くなっただけではなく、それが起爆剤になるための素地となる要因があったといえるのでは」と考えを述べた。
会員向け記事です。