
熊本県人吉球磨地域を流れる名川を題材にした楽曲「球磨川」を全国に広めようと、名曲球磨川を伝え残す会(有村政代代表=熊本県・清流山水花あゆの里)がクラウドファンディング(CF)に挑戦している。
球磨川は熊本県南部の人吉球磨地域を流れる一級河川。日本三大急流の一つとして知られるほか、急流であることから“暴れ川”の異名を持つ。2020年7月に発生した豪雨で球磨川が氾濫。同地域一帯に甚大な被害をもたらし、多くの温泉旅館も営業停止を余儀なくされた。
被災から5年。昨年には有村代表が会長を務める人吉温泉女将の会「さくら会」に所属する九つの旅館が全館再開した。復興に向けた歩みを進めているほか、地域振興にも積極的に取り組んできた。
楽曲「球磨川」は、「青葉城恋唄」で知られるシンガーソングライター、さとう宗幸氏が約40年前に作曲したもの。1997年にCD化され、地域住民などに親しまれてきた。
被災後は、さくら会などで構成される「リリーコール合唱団」が、手元に残ったCDをもとに仮設住宅やイベントでの慰問活動として歌い続けている。
今回のCFでは、さとう氏協力のもと、曲のリマスターとリアレンジを行い、CDを再リリースした。全国流通を目指すプロモーションも行う予定だ。
有村代表は「2~3年前、仮設住宅を回り球磨川を歌ったら、観客の方々が涙を流して聞いてくださったことを思い出す。人吉球磨の歌として市民一体となって歌い続けていけたら」と話している。
CFの詳細は専用サイト(https://www.glocal-cf.com/project/cd_kumagawa)から。