
山代温泉開湯1300年実行委員会(和田守弘実行委員長)は6月24日、山代温泉観光協会の総会で、開湯1300年を契機とした各種事業について中間報告を行った。
同委員会は昨年9月に準備を開始し、12月に立ち上げ。「地域経済を活性化させる温泉文化を次世代につなぎ、100年後の地域社会(山代温泉)の幸福を生み出す礎を作る」を目的に、開湯1400年に向けて、山代温泉の価値の見つめ直しと磨き直しに、オール山代体制で取り組んでいる。
実行委員会には、(1)人づくり(学び、環境、経験)(2)まちづくり(共生)(3)文化の伝承(磨き上げ)(4)プロモーション(宣伝)(5)組織・体制の強化(1チームづくり)―の5委員会を設置。毎月議論を行い、今年だけに終わらない次の100年に向けた取り組みを検討。「旅館だけじゃない!街も人も魅力の山代温泉」をコンセプトに、今年は観光客だけでなく地域住民も巻き込んで、地元商店の魅力を再発見する「なにしろやましろデジタルスタンプラリー」を行ったほか、山代に暮らし働く人に焦点を当てた、25枚の組みポスターの作成とポスター展の実施など新たな取り組みを進める。
また古総湯をキービジュアルに、首都圏向けには「新幹線は来た。次はあなたに来てほしい」、関西圏向けには「しあわせを湧かして1300年」のキャッチコピーののぼりやポスターを展開する。
このほか人づくりでは、「山代愛」を持つ人財の育成に向け、移住者らをターゲットにした定期的な情報交換、学びの場の提供や「山代まち辞典」の再編集などを行う。 文化の継承面では、地域の文化・歴史資源の見学研修を定期的に行い、観光地としての魅力向上につなげる。
報告会で登壇した永井隆幸副実行委員長(あらや滔々庵社長)は、「全国の温泉地と比べても、飲食店が充実しているというのが山代温泉の特長。菖蒲湯まつりや山代大田楽などの独自の祭りやイベントもあり、人のエネルギーが街の大きな活力でもある。『オール山代』で、未来価値に重きを置いた取り組みがこれからの山代温泉には重要だ」と語った。