【VOICE】万博を契機に堺へ 大阪府堺市 観光部長 北口 崇氏


北口氏

万博会場から一番近い「世界遺産」・「ホンモノ体験」が皆さまをお出迎え

 堺市は大阪府の中南部に位置し、府内で人口・面積が第2の政令指定都市です。また、府内唯一の世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」をはじめとする歴史文化の魅力があふれる都市です。
 
 堺市では、この類いまれな歴史文化を活かし、仁徳天皇陵古墳が存在する「大仙公園エリア」、「黄金の日日」とうたわれた中世の面影が残る「環濠エリア」を重点エリアとして、これらエリアを「屋根のないミュージアム」と見立て、取り組みを推進してきました。
 
 堺市の魅力は古墳時代までさかのぼります。古墳築造時に鋤(すき)や鍬(くわ)などを使用し培った鉄の加工技術が、時代とともに受け継がれ、1543年にポルトガルから伝来した鉄砲は堺にも伝わって一大生産地となり、また江戸時代には「タバコ包丁」の製造が盛んになりました。これにより刃物産業が発展し、伝統産業として根付き、「堺打刃物」は今では多くの観光客に支持されるようになりました。
 
 また、中世には海外との貿易を通じ繁栄を極め、堺に生まれた千利休により茶の湯も大成され、茶の湯体験も堺観光の大きな魅力の一つです。
 
 ご存じのとおり、大阪・関西万博が先月、開幕しました。万博は堺の魅力を知っていただく絶好の機会と捉え、「万博会場から一番近い世界遺産がある都市」、「万博会場から一番近いホンモノ体験ができる都市」として、皆さまをお迎えする準備を進めてきました。
 
 甲子園球場12個分の広さを誇る仁徳天皇陵古墳の前で、ガイドによる日本のルーツを感じる古墳散策。ホンモノ体験として、堺伝匠館では刃物の「砥(と)ぎの実演」や、刃物の製造事業者での「砥ぎや柄付け体験」。そのほか、日本で唯一、三千家の茶室が一堂にそろうさかい利晶の杜や四季折々の風情を楽しめる日本庭園での呈茶体験など堺市ならではの体験が多くの観光客の人気を集めています。
 
 このように古墳や伝統産業などの魅力を体感できる資源やエリアをブランディングし、また、本物志向で質の高いサービス・コンテンツを創出・磨き上げ、堺が誇る歴史文化の奥深さを掘り起こし、何度訪れても新たな魅力や興味を持ってもらえる取り組みを今後も展開する必要があると考えています。
 
 また、万博会場でも、5月、7月、9月に堺市を感じていただける催しを行うほか、海外を含む各パビリオンと連携したイベントも行い、堺の魅力を余すことなく国内外へ発信します。万博会場で堺の魅力に触れていただき、そしてぜひ堺にもお越しください。


北口氏

 
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