【トラベルテック最新動向】旅行ブランドがロイヤリティで失敗する場所


ロイヤリティは長い間、ブランドが顧客との間系を促進する手段となってきましたが、旅行ロイヤリティの世界ではすべてが順調に進んでいるわけではありません。若い世代が従来のプログラムとは異なる価値を求めており、企業も何が効果的かを見直し始めています。例えば、昨年末、Morning Consultが発表した調査では、旅行者は既存のプログラムに完全に満足していないと報告しました。そして2023年、McKinseyは、ある航空会社のロイヤリティプログラムが、旅行者に他の航空会社よりも自分の航空会社を選ぶように説得する能力が低下していると報告しました。

では、ロイヤリティに関しては、旅行ブランドのどこが間違っているのでしょうか?Loyalty Status Co.のCEOであるMark Ross-SmithとMeProtocolのCEOであるRobert Wesleyは、バルセロナのPhocuswright Europeでのスタジオインタビューで、ブランドがロイヤリティ戦略をどのように改善できるかについて意見を述べました。

Ross-Smithは、ロイヤリティに関しては、ステータス(会員ランク)に焦点を当てることが結果を改善する鍵になる可能性があると考えています。

「航空会社やホテルでは、長い間、ポイントとマイルに多くの焦点が当てられてきました。これは、それが経済的安定の基盤であるため、それは正しいことです」とRoss-Smithはクレジットカードのポイントに言及して言いました。「しかし見落とされてきたのは、ステータスの側面です。私たちがそういうビジネスをしているから言っているのではなく、実際には重要なのです。」

ステータスは、収益の20〜30%を牽引できると彼は言った。「したがって、もし50人のチームがポイントとマイルに焦点を当て、たった2人しかステータスに焦点を当てていないとしたら、それはバランスを欠いています」と彼はいう。っs「ブランドがトップ顧客を含むステータス面にもっと焦点を当てれば、彼らはますます頻繁に支出すると思います」とRoss-Smithは言いました。「それは、いわゆる質の高いお金を落としてくれる存在です。」

ステータス層にもっと焦点を当てることで、若い世代をそれらの層に引き込み、生涯にわたる顧客のための長期的なプレーを構築することができる、と彼は言った。「私はいくつかの簡単に取り組める勝ち筋がいくつかあります。本当に…エコシステムの誰もが、そこに関与できるのです。」

彼は、あらゆるタイプの旅行会社が、航空会社のステータス活用方法から学ぶことを提案しました。

Wesleyは、ブランドは顧客を中心に据えるという基本を見失っていると言いました。「時間の経過とともに、ロイヤリティの中でも特に報酬面で、顧客中心の視点が損なわれてきました」とWesleyは言いました。「我々が扱っているのもそこです。重要なのは、裁定取引(arbitrage )のようなものではなく、どうやって実際の顧客に価値を届けるかなんです。顧客を巻き込み、彼らにロイヤリティを感じさせる仕組みが必要です。旅行業界は切り替えコスト(switching cost)が低い業界ですから、別の仕組みでロイヤルティを育てなければなりません。」

Wesleyは、ロイヤリティ方程式におけるお客様の位置について、根本的に再考する必要があると考えています。「業界に長くいると、既存の報酬制度に慣れすぎて、現状が当たり前だと思ってしまう。しかし現実には、変化に適応しなければ、いつか誰かに取って代わられるのです」と彼は言いました。

幅広い議論の中で、WesleyとRoss-Smithは、ロイヤリティにおけるブロックチェーンの使用、人工知能がロイヤリティの進化にどのように影響するか、パーソナライゼーションの重要性などについても触れました。

以下のPhocusWireスタジオで、シニアレポーターのMorgan Hinesとの会話のVIDEOをご覧ください。

Phocuswright Europe 2025 Executive Interview: The changing face of loyalty in travel

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