
リクルートは6月9日、旅行情報サービス「じゃらんnet」と「じゃらんリサーチセンター」を通じて「じゃらんアワード2024」東北ブロックの受賞施設を発表した。今回で12回目となる同アワードは、2024年度の1年間に顕著な実績を収めた宿泊施設を表彰するもの。
東北地方の宿泊施設を対象に、「売れた宿大賞」「泊まってよかった宿大賞」など複数のカテゴリーで優れた施設が選ばれた。「じゃらんnet」での売上や宿泊者からの評価点などを基準に、施設の規模別に表彰されるのが特徴だ。
銀山温泉や秋保温泉の宿が上位に
「売れた宿大賞」の1〜10室カテゴリーでは、山形県尾花沢市の「銀山温泉 旅館 永澤平八」が1位を獲得。2位には福島県会津若松市の「客室専用露天風呂付のスイートルーム はなれ 松島閣」、3位には同じく山形県尾花沢市の「銀山温泉 御宿 やなだ屋」が選ばれた。
同アワードでは室数別に5つのカテゴリーを設け、各カテゴリーでトップ3の施設を表彰している。101〜300室カテゴリーでは、宮城県仙台市の「仙台 秋保温泉 ホテル瑞鳳」が1位に選出。301室以上カテゴリーでは「アパホテル〈仙台駅五橋〉」が首位となった。
一方、宿泊者の評価を基準とした「泊まってよかった宿大賞(総合)」では、50室以下カテゴリーで福島県南会津郡の「ぬくもりのいろり宿民宿いなりや」が最高評価を獲得。101〜300室カテゴリーでは岩手県岩手郡の「ホテル森の風鶯宿」が1位となった。
宿の「朝食」「夕食」「接客・サービス」に特化した部門でも表彰が行われ、朝食部門の101〜300室カテゴリーでは「天然温泉 淡雪の湯 ドーミーイン青森」が、夕食部門の50室以下カテゴリーでは「ぬくもりのいろり宿民宿いなりや」が、それぞれトップに選ばれた。
また「じゃらんアワード2024」では、都道府県ごとの優秀施設も選出。青森県の1〜10室カテゴリーでは「登録有形文化財の宿 ヤマニ仙遊館」が、宮城県の301室以上カテゴリーでは「アパホテル〈仙台駅五橋〉」が、それぞれ首位となった。
地域の魅力を活かした取り組みを評価する「元気な地域大賞」には福島県猪苗代町の「いなわしろプロジェクト」が選出された。宿泊施設間や地域事業者との連携を強化し、観光DX化を推進。共通コンセプト「水の国いなわしろ」のもと、地域一体となったブランディングに取り組んだ点が高く評価された。
また、魅力的なプランを展開した宿泊施設を表彰する「ベストプランニング大賞」には、宮城県大崎市の「旅館大沼」が選ばれた。同旅館は「湯治」の価値を現代風にアレンジした「温泉式整うシンプル湯治プラン」を展開。腸活や「整う」といったトレンド文言を掛け合わせて訴求し、新たな顧客層の獲得に成功した。
「じゃらんアワード」は2012年に創設。宿泊施設や地域の魅力を発掘・発信し、旅行業界の進化・発展に寄与することを目指して毎年実施されている。
じゃらん OF THE YEAR 売れた宿大賞
【審査基準】『じゃらんnet』の取扱額が上位の宿泊施設に贈られます。
じゃらん OF THE YEAR 泊まってよかった宿大賞(総合)
【審査基準】『じゃらんnet』のクチコミ評点(総合)が上位の宿泊施設に贈られます。
じゃらん OF THE YEAR 泊まってよかった宿大賞(朝食)
【審査基準】『じゃらんnet』のクチコミ評点(朝食)が上位の宿泊施設に贈られます。
じゃらん OF THE YEAR 泊まってよかった宿大賞(夕食)
【審査基準】『じゃらんnet』のクチコミ評点(夕食)が上位の宿泊施設に贈られます。
じゃらん OF THE YEAR 泊まってよかった宿大賞(接客・サービス)
【審査基準】『じゃらんnet』のクチコミ評点(接客・サービス)が上位の宿泊施設に贈られます。
じゃらん OF THE YEAR 売れた宿大賞 都道府県部門
【審査基準】『じゃらんnet』の取扱額が都道府県別で上位の宿泊施設に贈られます。
じゃらん OF THE YEAR 泊まって良かった宿大賞 都道府県部門 総合
【審査基準】『じゃらんnet』のクチコミ評点(総合)が都道府県別で上位の宿泊施設に贈られます
じゃらん OF THE YEAR 元気な地域大賞
【審査基準】地域の良さを活かした魅力的な取り組みをされた地域に贈られます。
いなわしろプロジェクト
福島県猪苗代町
【表彰コメント】
猪苗代エリアでは、これまで宿泊施設ごとの魅力向上には取り組んでいたものの、施設間や地域事業者との連携は乏しく、観光DXも未着手の状態でした。
そこで「いなわしろプロジェクト会議」を立ち上げ、宿泊施設と地域事業者が連携を開始。DX化の第一歩として着地型コンテンツのクーポン導入や、LINEの活用を推進しました。
また、共通コンセプト「水の国いなわしろ」の下、じゃらんnetでの掲載や、観光協会による宿泊クーポンの発行など、ブランディングと観光DXの推進に地域一体となって取り組んだ点を高く評価致します。
じゃらん OF THE YEAR ベストプランニング大賞
【審査基準】魅力的なプランや取り組みを展開された宿泊施設に贈られます。
旅館大沼
宮城県大崎市
【プラン名】
【じゃらん限定】サウナの次の整い体験?! 6つの内湯で湯めぐり~温泉式整うシンプル湯治プラン~一汁五菜膳
【表彰コメント】
温泉本来の価値である「湯治」は、これまで主にシニア層に認知されてきましたが、次世代への継承が課題とされていました。そこで、自社集客に加えてOTA(じゃらん)を活用し、「湯治」×「お得」×「トレンド文言」を掛け合わせた“現代湯治プラン”を展開。
腸活や整うといったキーワードと組み合わせて訴求することで、新たな顧客層の獲得とリピーターの増加を実現しました。温泉本来の価値を、時代に合わせて再構築・再提案した今回の取り組みは非常に意義深く、温泉宿や地域にとっても汎用性の高いモデルである点を高く評価致します。