
記者の質問に答える吉村知事(左から2人目)、横山市長(左端)、イベントに出演したタレントのアンミカさん(左から3人目)ら
「大阪の魅力を世界に発信」吉村知事、横山市長が強調
「大阪・関西万博」の開幕からおよそ1カ月。会場ではさまざまな展示や催しが行われ、連日多くの人でにぎわっている。
今月9日は地元大阪府・市の魅力を紹介するイベントの開幕式が開催。吉村洋文知事、横山英幸市長は「大阪は人の良さが魅力」「さまざまな”大阪もん”を楽しんでほしい」と来場者らにアピールした。
記者の質問に答える吉村知事(左から2人目)、横山市長(左端)、イベントに出演したタレントのアンミカさん(左から3人目)ら
「大阪ウィーク」オープニング
「大阪ウィーク」と題した大阪府・市の魅力を紹介するイベントが春、夏、秋の三つの季節ごとに開催。
第1弾の「春」が今月9日に開幕し、18日までの10日間、「EXPOアリーナ『Matsuri』」「EXPOメッセ『WASSE』」など、万博の屋内外の会場で行われた。
屋外の会場では、大阪府内全域の「だんじり」「やぐら」「太鼓台」など、祭りを彩るおよそ40の出し物が集結し、場内を練り歩いた。府内のだんじりなどが一堂に集まるのは、関係者によると極めて珍しい。
オープニングイベントで大阪府の吉村知事、大阪市の横山市長は「大阪には魅力がたくさんある。大いに見て、楽しんでほしい」「大阪の勢いと元気を世界に見せていきましょう」と、来場者や出演者に向けてあいさつ。「開幕までいろいろ言われて批判も多かったが、今日もこのように多くの方に来ていただきうれしい」(吉村知事)と、感慨深げに語る一幕もあった。
イベント後、報道陣の取材に応じた吉村知事と横山市長は、「多くの皆さまと同じ空間を過ごせてうれしい。大阪の歴史、文化、音楽など、さまざまな魅力を世界の人たちに発信できたら」(吉村知事)、「大阪ウィークは大阪の人たちがおもてなし(の心)を(表現)できる素晴らしい機会。大阪府・市、府下の自治体も含めてにぎやかに、多くの皆さんをお迎えしたい」(横山市長)と強調。
「万博を目的に大阪を訪れた国内外からの客に大阪府・市で見てもらいたいものや、体験してもらいたいことは」との本紙の質問に吉村知事は、「有名な道頓堀や大阪城、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に行く方が多いと思う。これらを楽しんでいただくとともに、大阪は人が非常に優しく、魅力的だ。店の人に話しかけたりすると、温かみを一層感じられると思う。そんな空気感が大阪の魅力だ。われわれは大切にして、その良さを広げていきたい」。
横山市長も「(大阪)市内の大阪城やミナミ、USJなど、回るべきところがたくさんあるが、ぜひ府下も巡ってほしい。
堺の包丁や茶の文化など、自治体ごとに深い歴史がある。いろんな自治体を巡って大阪のポテンシャルを感じてほしい。大阪は食文化も魅力。南の方にはワインもある。いろんな”大阪もん”を楽しんでほしい」と答えた。
府内各地のだんじりややぐらが勢ぞろい、場内を練り歩いた(上下とも)
市町村出展
府内各地の観光や名産品を紹介
屋内の会場では、「地域の魅力発見ツアー『みなはれ・やりなはれ・たべなはれ』」と題し、府の43市町村や事業者がブースを設け、それぞれの観光地の紹介、特産品の製作実演、名産品の販売を行った。
「2年前に作られて、いったん製造が中止されたが、私たち若いメンバーが引き継いで、町を盛り上げようと生産を続けている。今後、シロップなど新しい商品開発も進めていきたい。万博はたくさんの人たちに商品を知ってもらえる良い機会になっている」と、地元で農業を営む森下未来さん。
埴輪の実物を展示した羽曳野市の出展
豊能町から、特産品のヤーコンを使った商品をPR
大阪ヘルスケアパビリオン
食の魅力アピール 飽きることない”大阪もん”
大阪府・市や、府内・市内に本社を構える企業が出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」は、「自分自身の生き方を見つめ直す」「大阪の知恵や活力を世界に発信する」などをコンセプトに、さまざまな展示を行っている。25年後の自分の姿を表す「リボーン体験ルート」や、体と心を自動で洗う「ミライ人間洗濯機」などが注目されている。
大阪の食材を使った新しい調理方法による料理を提供したり、大阪の料理人による調理実演を行ったりする「ミライの食と文化ゾーン」も設置。
大阪の食の魅力について2025年日本国際博覧会大阪パビリオン展示調整グループシステム係長の田中一成さんは「おいしいものは各地にたくさんあるが、大阪は特に多い。たこ焼きなどの”粉もん”や、さまざまな”大阪もん”が活用されているものがあり、飽きることがない」と話した。
ミライの食と文化ゾーン