
UAE館、万博開幕2か月で来場者100万人突破
アラブ首長国連邦(UAE)パビリオンは5月30日、2025年大阪・関西万博における来場者数が100万人を達成したと発表した。4月13日の万博開幕からわずか2か月足らずでの達成となり、同国の展示が多くの来場者から高い関心を集めていることを示す結果となった。
記念すべき100万人目の来場者となったのは神戸在住の建設業界の専門家。同パビリオン公式代表を務めるシハブ・アルファヒム駐日UAE特命全権大使から特別な記念証が贈呈された。
アルファヒム大使は「本日、来場者100万人を迎えることができ、大きな誇りと喜びを感じている。これはUAEパビリオンが文化対話とイノベーションの活気ある拠点として機能していることの証だ」とコメント。「パビリオンを訪れる一人ひとりが、UAEの物語の一部となる。この物語は、UAEの価値観、国民、そして未来へのビジョンを映し出すものだ」と述べた。
「大地から天空へ」伝統と革新を融合した体験型展示
UAEパビリオンは「大地から天空へ(Earth to Ether)」をテーマに構成されており、同国の物語を五感で体験できる展示を通じて、未来を形作る人々とアイデアを紹介している。伝統的な価値観や文化的遺産から最先端のイノベーションまで、幅広いコンテンツを日本人およびエミラティのユースアンバサダーがガイドする没入型の空間となっている。
パビリオンの建築デザインは、UAEを象徴するナツメヤシの木に着想を得て、伝統的なエミラティ建築様式「アリーシュ」を再解釈したものだ。ナツメヤシの農業廃棄物と日本の匠の木工技術を融合させることで、両国の文化が協働の精神のもとに結びついている点も特徴的だ。
UAEは1970年の大阪万博への初出展から、2020年のドバイ万博の開催に至るまで、国際博覧会との関わりを深めてきた。今回の大阪・関西万博では、伝統がいかに進歩を生み出し、可能性の限界を押し広げる原動力となるかを体現している。
館内には本格的なエミラティ料理を楽しめるレストランや、UAEを拠点とするクリエイターによる厳選アイテムを取り揃えたショップ、さまざまなプログラムが展開されるワークショップスペースも併設。エンパワーリングゾーン内、日本館およびEXPOホール「シャインハット」近くに位置しており、万博会期中は毎日午前9時から午後9時まで一般公開されている。
UAEパビリオンを運営するUAE万博事務局は、「人とイノベーションの力で人類が直面する課題に取り組む」という使命のもとに設立された国家的プラットフォーム。サラマ・ビント・ハムダン・アル・ナヒヤーン財団の支援を受け、UAE外務省の管轄下で運営されている。同事務局は教育、医療、サステナビリティ、宇宙探査といった分野における進歩を加速させる環境の創出を目指し、世界中の人々をつなぎ、解決策の創出を促している。
大阪・関西万博は2025年10月13日まで開催される。UAEパビリオンでは今後も多くの来場者を迎えることを見込んでおり、訪問者には宇宙探査の先駆者、医療の変革を促す担い手、そして持続可能性の実現に取り組む守り手たちの姿を紹介しながら、グローバルな課題解決に挑むUAEの現在を体感できる機会を提供していく。
パビリオンの詳細情報は公式ウェブサイト(https://uaepavilionexpo.com)で確認できるほか、Instagram、X、LinkedIn、YouTube、TikTok、Facebookなどの公式SNSアカウントでも最新情報が発信されている。