
シーザー・インドラ社長(左)と、「トラベロカラップ」を制作した柴田聡子さん
「ローカライズ」で日本人も安心の旅行を提供
東南アジア最大級の旅行予約プラットフォーム「Traveloka」(トラベロカ)が5月28日、日本でのサービスを本格的に開始した。同日には東京都内でローンチイベントが行われ、同社のシーザー・インドラ社長が登壇。サービス内容や日本市場における同社の強みを紹介した。6月1日に公開予定の日本向けテレビCMの制作に携わったシンガー・ソングライターの柴田聡子さんもゲストとして登場し、CMソングの制作秘話などを紹介した。
トラベロカは、ホテルや航空券、アクティビティ、空港送迎やレンタカーなどの予約をワンストップで提供する旅行予約プラットフォームで、2012年にインドネシアで創業。これまでオーストラリアやマレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの7カ国でサービスを提供してきた。現在は毎月4,000万人のアクティブユーザーを抱えており、提携パートナーとして100以上の金融サービス、250以上の航空会社、220万以上の宿泊施設など、幅広い分野でサービスネットワークを構築している。
同社はサービス提供の強みとして「ローカライズ」を掲げている。今回の日本進出においても、日本のユーザーの検索方法や商品選びの過程を分析し、アプリやウェブサイトの仕様を日本向けに最適化。24時間・365日対応の日本語によるメールチャットサポートに加え、午前8時から午後10時の間は電話サポートも提供する。
このほかにも、東南アジア全域をカバーする商品力・在庫力や、旅行先での現地アクティビティ、レンタカー、空港送迎までを網羅したワンストップなサポートなども強みとしており、日本人が安心して東南アジアを旅行できる仕組みを構築している。
アプリトップ画面のイメージ
日本法人も設立、6月からはテレビCMも開始
28日に行われたローンチイベントでは、シーザー・インドラ社長が登壇し、同社のサービスについて説明した。インドラ氏は、海外のユーザーの多くが日本を旅行先としている傾向について言及。「金沢や高山など、知る人ぞ知る『穴場』まで足を運ぶ人もいる。日本のデスティネーション検索は、直近の第一四半期で見ても前年比で倍増近く検索されている」と強調した。
今回日本市場に参入した背景については、観光庁の観光立国推進基本計画を引用。2030年までに訪日外国人6千万人を目標に掲げ、地方誘客にも取り組んでいる一方で、東南アジアのユーザーは文化的好奇心の強いデジタルネイティブが多く、日本への関心が高まっていることが進出の背景にあると説明した。東南アジアへ旅行をする日本人も増加傾向にあるとし、同社はその架け橋になることを目指して参入したという。
「キュレーションされた旅行のご提案、インサイダーとしての秘訣、そして強いパートナーシップによって、日本人旅行客の皆さまには自信をもって有意義な東南アジア旅行をしていただける」とインドラ氏。昨年には国内法人「Traveloka JAPAN」を開設したことにも触れ、「日本への進出は単なる事業拡大ではなく、日本へのコミットメントの現れだ」と強調した。
日本でのサービス開始に伴い、6月1日からは同社初となる日本向けのテレビcmを放送。CMで流れる「トラベロカラップ」の制作を担当したシンガー・ソングライターの柴田聡子さんは、ラップの制作秘話を披露した。「(ホテルや航空券の手配など)全部できるんだよ、ということをどのように表現したらよいかを皆さんと一緒に考えながら取り組んだ。すごく楽しかったし、印象的だった」と笑顔を見せ、東南アジアへの旅行需要が活発になることに期待を寄せた。
シーザー・インドラ社長(左)と、「トラベロカラップ」を制作した柴田聡子さん