
大阪・関西万博の関西パビリオンに出展している鳥取県は7日、サウジアラビアと「サンド・アライアンス(砂の同盟)」を締結した。県は万博に出展中の各国と砂外交を繰り広げており、アライアンスはヨルダンに続いて2カ国目となる。
県はパビリオン内に鳥取砂丘の砂10トンを敷き詰め、周囲を鏡で囲んだ「鳥取無限砂丘」を展示している。一方、サウジ館は日本館に次ぐ2番目の広さを誇り、砂漠を舞台にした展示などを行っている。
アライアンスでは、(1)砂丘を含む砂漠への意識と関心を高め、その豊かな文化を紹介する(2)砂と砂漠に関する展示やテーマを展示している他の地域に、成長を続ける「砂の同盟」への参加を呼びかけ、この分野における世界的な協力を促進する―などを目標に掲げている。
当日は、サウジのガーズィー・ビンザグル駐日大使が平井伸治知事と共に鳥取県ゾーンを訪れ、虫眼鏡型のデバイスを使った「宝探し」を体験した。
締結式はサウジ館で行われ、ビンザグル氏は「鳥取の砂を触ったが、サウジの砂と同じだった。これをきっかけに交流を拡大していけたらいい」と述べ、2030年にサウジのリヤドで開かれる万博に「ぜひ来てほしい」と平井氏を誘った。平井氏は「サンド・アライアンスだけに賛同の輪が広がってほしい」と得意のダジャレで締結の効果を期待した。
県の展示はヨルダン館の砂漠を再現した展示と似ているとSNSで話題になり、県が同国に持ち掛け、4月23日に調印式を行った。
協定書を見せる平井氏(左)とビンザグル氏