
伝統芸能から最先端技術まで、奈良の魅力を凝縮
大阪・関西万博奈良県実行委員会は2025年5月27日から29日までの3日間、大阪・関西万博会場内のEXPOアリーナ「Matsuri」で「ALL NARA FESTIVAL」を開催する。奈良県の伝統芸能や食文化、地域に根ざした多彩な魅力を一堂に集結させた催しだ。
本フェスティバルでは、世界遺産「古都奈良の文化財」に指定された春日大社の祭礼「春日若宮おん祭」をはじめ、「十津川の大踊」「曽爾の獅子舞」など、県内各地に根付く無形民俗文化財を披露する。また、御斎会や平城京天平行列といった華やかな祭礼もステージを彩る。
目玉となるのは、人間国宝の金剛流宗家・金剛永謹師による能楽のパフォーマンス「FUTURE 能 – NOH STAGE 不二之舞 大和に神、集いて」だ。世界的アーティスト真鍋大度氏の映像演出と作曲家・川井憲次氏の音楽が融合し、伝統と最先端技術が交錯する特別な舞台を展開する。
サテライトステージでは、奈良の食文化や酒文化に焦点を当てたセッションを実施。文化庁「100年フード」に認定された柿の葉寿司や大和茶、かき氷についてのトークセッション、奈良で始まった日本酒文化のルーツを紹介するプログラムなどが予定されている。
さらに、奈良公園の風物詩「燈花会」を再現した「願いを灯す燈花会」や、奈良の木をふんだんに使った茶室での大和茶体験、クラフトフェアなど、体験型のイベントも多数用意されている。
山下真奈良県知事は開会宣言で「はじまりの地、奈良が誇る伝統を一挙に集結させた3日間。奈良の魅力を国内外に発信する、かつてないスケールの祭典です」と意気込みを語った。
「ALL NARA FESTIVAL」の開催時間は13時から20時30分まで。初日の27日は12時10分、28日と29日は12時に開場する。詳細な情報や最新のスケジュールは、公式サイト(https://expo2025.pref.nara.jp/festival/)で確認できる。奈良の歴史と文化の深さ、そして新たな感動に出会える機会として、多くの来場者が期待されている。