【EXPO2025特集】データ活用で地域の未来を描く、内閣府が万博で体験型展示


データ活用で地域の未来を描く、内閣府が万博で体験型展示

RESASくんと巡る「みらいふるさと」、ARで魅力発見

 内閣府地方創生推進室ビッグデータチームは13日、2025年大阪・関西万博のフューチャーライフヴィレッジにて、1週間限定の体験型展示「みらいふるさと by RESAS」を開始した。データ利活用による地方創生の可能性を、ARや映像を駆使して紹介する。

 地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」を活用し、各地域の未来像をデータから描き出す。来場者は、万博オリジナルキャラクター「RESASくん」の案内で、ビッグデータ活用の方法を楽しく学べる。展示を通じて、データ利活用が進んだ日本の地域の変化や、自身のふるさとの未来像を考える契機となることを目指す。

データが描く地域の未来、キャラクターに

 展示の目玉は、地域の未来の可能性を具現化したオリジナルキャラクターだ。ARを活用し、来場者はこれらのキャラクターと触れ合いながら、地域の新たな魅力を発見できる。写真撮影も可能で、データが示す地域の潜在力を視覚的に体験できる仕掛けだ。

 RESASは2015年から国が提供する地域経済分析システムで、人口動態や産業構造、人の流れなどの構造データを地図やグラフで可視化する。地方公共団体職員や地域の地方創生の担い手によって、効果的な施策立案や経営判断に広く利用されている。

 今回の展示では、RESASを用いた分析から得たアイデアにより変わる産業、暮らし、街の姿を映像やAR体験で紹介。特殊な技能がなくても、地域のデータから課題や可能性を見出せることをアピールする。

RESASくん

 

地方創生のデータ活用、万博で普及促進

 内閣府は本展示を通じて、データ利活用による地方創生の活性化と、誰もが必要なデータを利活用できる社会の実現を目指す。RESASの普及活動の一環として、万博という大規模イベントの場を活用し、幅広い層にデータ活用の意義を訴える。

 展示は5月19日まで、予約不要で入場可能だ。体験後のアンケート回答者には、オリジナルステッカー(全10種)をプレゼント。数量限定のため、早めの来場が望ましい。

 本展示の意義は、データ利活用の重要性を一般市民に分かりやすく伝える点にある。地方創生は国の重要課題であり、その推進にはデータに基づく施策立案が不可欠だ。しかし、データ分析は専門的で難解というイメージが強い。

 ARやキャラクターを用いた体験型展示は、この課題に対する有効なアプローチといえる。来場者は楽しみながらデータ活用の具体例に触れ、自身の地域の未来について考えを巡らせることができる。

 また、万博という国際的なイベントでの展示は、日本の地方創生への取り組みを世界に発信する機会にもなる。データ駆動型の政策立案や、それを支援するRESASのような先進的なシステムは、他国にとっても参考になるだろう。

 一方で、データ利活用の促進には課題も残る。個人情報保護との両立や、デジタルデバイドの解消、データリテラシーの向上などが求められる。今回の展示を契機に、これらの課題についても社会的な議論が深まることが期待される。

 
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