HISが自治体に社員派遣 大阪・茨木市と宮崎・椎葉村で観光振興へ


 HISは1日、地域創生を目的とした人材支援制度を活用し、大阪府茨木市と宮崎県東臼杵郡椎葉村へ社員を派遣する協定を締結したと発表した。観光ノウハウを持つ人材を地方自治体に送り込み、地域の観光振興に協力する取り組み。両自治体への派遣期間は2025年5月1日から2026年3月31日までを予定している。

内閣府と総務省の制度を活用

 茨木市への派遣は内閣府の「地方創生人材支援制度」、椎葉村への派遣は総務省の「地域活性化起業人制度」を活用する形だ。いずれも民間企業の人材を自治体へ派遣し、専門的知見を地方創生に生かす制度。HISからは、それぞれの地域特性に合わせた経験を持つ社員を選出した。

 茨木市には海外旅行事業部の航空管理グループに所属していた小倉勝弘氏を派遣。小倉氏は2000年の入社以来、営業所長としての経験や、ヨーロッパ地域を中心としたマーケティング業務に携わってきた。同市では観光施策の現状分析や課題の洗い出し、観光施策に係る指針の作成などを担当する。

 一方、椎葉村には国内旅行事業部で関東個人旅行ツアーグループに所属していた荒木玲氏を派遣。荒木氏は2008年の入社以来、アジア地域や九州地域を中心としたツアー企画業務などに従事してきた。同村では「第5次椎葉村観光振興計画」に基づくアクションプランの推進や国内外からの誘客促進に係るルート造成、情報発信などを手がける。

 茨木市は大阪駅や京都駅から約20分という立地の良さを持ち、今年3月にはダムパーク内に日本最長420mの吊り橋が架かるなど新たな観光スポットも誕生。一方の椎葉村はHISが昨年10月に「Destination Create Project」に関する協定を締結しており、「かけがえのない”秘境”椎葉を伝える、育む、つなぐ」という観光ビジョンの実現を目指している。

 HISは両自治体との連携を通じて、地方創生における民間企業の役割を果たしていく考えだ。人材交流によって培われたノウハウは、今後の地域観光振興の貴重な財産になると期待されている。

 
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