
Helene Bøksle i Ravnedalen
北欧パビリオンは9日、2025年大阪・関西万博で6月2日に開催する「ノルウェー・ナショナルデー」の詳細を発表した。ノルウェーの音楽や文化、イノベーションを紹介するプログラムが実施され、ノルウェー外務大臣のエスペン・バース・アイデ氏も参加する予定だ。翌日には東京で戦略的グリーンパートナーシップを軸としたビジネスセミナーも開催する。
ナショナルデーは午前と午後の2部構成。午前中は「ナショナルデーホール」で公式オープニングセレモニーが行われる。このセレモニーには、アイデ外務大臣をはじめとする政府関係者のほか、DNV、スタットクラフト、コングスベルグ、エクイノールなどノルウェーを代表する企業の代表者が参加予定だ。日本との外交関係樹立120周年を祝いながら、両国の協力関係やノルウェーのイノベーションへの取り組みが紹介される。
人気アーティストが特別パフォーマンス
セレモニーでは、ノルウェーのトップシンガーであるヘレーネ・ボクスレ氏が登場する。透明感ある歌声と、ノルウェーの伝統音楽、フォークポップ、ロックを融合した独自の世界観で知られる人物だ。ボクスレ氏とともに、作曲家のエイリック・ベルゲ氏も特別パフォーマンスを披露する。ベルゲ氏はルイス・キャパルディ、オーロラ、ザラ・ラーソンなど北欧およびイギリスの多くのアーティストと作品を手掛けたプロデューサーだ。
ヘレーネ・ボクスレ(Helene Bøksle)
エイリック・ベルゲ(Eirik Berge)
午後には、北欧パビリオンで「日・ノルウェービジネス ダイアログ」が開催される。エスペン・バース・アイデ外務大臣を始めとする、ノルウェーの企業や政府関係者の代表団が出席。日本側の関係者とのパネルディスカッションを通じて、食料・エネルギーのバリューチェーン強化、海上インフラの安全確保、多様性と平等の推進など重要テーマが議論される。招待制イベントとなる。
翌6月3日には東京で、政府関係者との会談や再生可能エネルギー・海洋空間の安全保障に関する討論、恒例の「日本・ノルウェーシーフードセミナー 2025」が開催される。こちらも招待制だ。ノルウェー経営者連盟の外交担当ディレクター、イダル・クロイツェル氏は「日本は産業、研究、技術革新の大国であり、重要な貿易相手国。協力を通じて経済安全保障、エネルギー安全保障、供給の安定といった共通のゴールを目指したい」とコメントしている。
北欧パビリオン・ノルウェー政府代表のフィン・クリスチャン・オーモット氏は「ノルウェーのナショナルデーは文化発信の場であり、日本との外交関係樹立120周年を祝う機会でもある。持続可能な海洋管理、シーフード、グリーントランジションで実績あるノルウェーは、日本にとって信頼できるパートナーとなる」と述べた。
人口2,700万人、GDP1兆6,000億米ドルを誇る北欧5カ国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)による北欧パビリオンは「ノルディック・サークル~北欧と共に、より良い明日へ~」をコンセプトに、テクノロジー、イノベーション、サステイナビリティの分野での先進的取り組みを紹介する。ノルウェーでは「信頼」「協力」「持続可能性」をテーマに、持続可能な社会づくりへの取り組みを発信する予定だ。