ベトジェット、国際路線の拡大で増収増益 カザフスタンに新ブランド展開


カザフスタンとベトナムを結ぶ架け橋となることを期待されている ニュー・エイジ・ローコスト・エアラインのベトジェット・カザクスタン

 ベトジェット・アビエーション・ジョイント・ストック・カンパニーは5月7日、2025年第1四半期の連結利益が前年同期比24%増になったと発表した。同社は好調な国際路線の拡大と効率的な運航が収益を押し上げ、地域間接続でのリーダーシップをさらに強化した。また、カザフスタンで新航空ブランド「ベトジェット・カザクスタン」を立ち上げるための戦略的パートナーシップも発表。アジア地域での事業拡大を加速させている。

 決算によると、2025年第1四半期の航空事業の売上高は17.92兆ドン(約988億円)で、税引前利益は8,200億ドン(約45億円)と前年同期比25%増となった。連結売上高は17.95兆ドン(約992億円)、税引前利益は8,360億ドン(約46億円)で前年同期比24%増。特に付帯収入は6.2兆ドン(約343億円)を超え、総収入の35%以上を占めた。

旅客数は9%増の687万人

 この3カ月間でベトジェットは3万8,700便を運航し、687万人以上の旅客を輸送。それぞれ前年同期比12%増、9%増となった。路線数は国内線40路線、国際線97路線の計137路線に達している。4月下旬には国際路線網拡大の一環として、名古屋と福岡からベトナム最大の都市ホーチミンを結ぶ新路線も就航させた。

 同社の財務状況も堅調だ。3月31日時点での総資産は98.8兆ドン(約5,453億円)、負債比率は2.12、流動比率は1.5で、航空業界内で健全な財務体制を維持している。

 新ブランド「ベトジェット・カザクスタン」は5月6日、トー・ラム・ベトナム国家主席のカザフスタン共和国訪問中に開催されたビジネスラウンドテーブルで発表された。ベトジェットとカザク・エアは、カザク・エアの既存基盤を活用しながら、新ブランドの開発・運営を共同で行う。同社はボーイング737型機を20機以上保有する計画で、カザフスタンとベトナム、東南アジア、さらには世界の主要拠点を結ぶフライトネットワークの拡大を目指す。

 ベトジェットのディン・ヴィエット・フオンCEO(前列右)とカザク・エアのアディルベク・ウムラリエフCEO(前列左)が、
ベトナムのトー・ラム国家主席(後列中央)とカザフスタンのイェルメク・コシェルバエフ副首相(後列左)、
ならびにベトナムのブイ・タン・ソン副首相兼外相(後列右)ご臨席のもと、協力合意書を交わす様子

 ベトジェット・カザクスタンはボーイングとカスタマーサービス契約も締結。ボーイングは機材運用を支援するため、ソフトウェア・ソリューション、スペアパーツの供給、技術支援、パイロットおよび整備士向けトレーニング、機体の改修・アップグレードを含む包括的なサービスを提供する。ベトジェットも技術・運用面でサポートし、最新の運航オペレーション、デジタル管理システム、人材育成プログラムの導入を通じて、ネットワーク拡大を加速させるという。

 ニュー・エイジ・キャリアを標榜するベトジェットは、コスト管理と効率的な運営を重視し、低価格で柔軟な運賃体系を提供している。国際航空運送協会(IATA)の正会員であり、国際運航安全監査プログラム(IOSA)の認証も取得。安全性に関する格付けサイトAirlineRatings.comでは最高ランクの7つ星評価を獲得している。

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