
京王プラザホテル 人財戦略部副部長兼人財開発支配人 城所明未氏
多様化する職場メンバーの全員活躍を目指して
京王プラザホテルでは1971年の開業以来、世界100カ国以上からお客さまをお迎えしています。年齢、性別、国や地域を超えて多様なお客さまをお迎えすることで、創業の理念である「生き生きとしたヒューマンスペース=広場(プラザ)の創造」の実現を目指しています。多様なお客さまをお迎えしてきた経験は、さまざまなバックグラウンドを持つ職場メンバーとの協働に生かされているように思います。
職場には時間に制約のある社員、インターナショナルスタッフ(外国籍社員)、派遣社員、スポットワークの方々などさまざまな形態のメンバーが共に働いています。中でもインターナショナルスタッフに対する環境整備を行うことが、全員が活躍する職場づくりにつながる鍵になると考えます。
主には以下の3点の取り組みをご紹介いたします。
1.理解促進(インターナショナルスタッフミーティングの実施、メンター制度、異文化理解セミナー)
2.情報共有とコミュニケーション(情報共有アプリの活用と日本語研修)
3.成長支援(標準化されたトレーニング)
具体的には、日本語での会話が堪能なインターナショナルスタッフであっても、部署内の連絡ノートの手書き文字の読解に大変な労力を要していたり、実は敬語に苦労していることを知ることができました。これは、人財戦略部主催で定期的に実施しているインターナショナルスタッフミーティングで寄せられた声です。他にも休暇取得、夜勤、評価などの人事労務関連、サービス向上や業務改善の提案や、人間関係やコミュニケーションなどさまざまな話題が自由に話され、出た意見は人財戦略部が取りまとめ、職場上司へフィードバックし、着実に環境の整備が進んでいます。
また、相談を誰にしたらよいのか分からないという不安の声もありました。フロントでは年齢が近く話しやすい社員をメンターとし、小さなことでも気軽に尋ねられるようにしました。インターナショナルスタッフは、英語表現に困っている社員へのアドバイスや業務改善の提案にとても積極的です。その前向きな姿勢を生かす一助になっています。今後は、異文化理解セミナーの開催も予定しています。
そして、人財戦略部では全員が業務を標準化された内容で習得できるよう、OJTトレーナー養成研修を実施し、指導力の強化に取り組んでおります。
ホテルの最大の資産は「人」。スタッフ一人一人に寄り添い働きやすい環境を目指してこれからも努めてまいります。
京王プラザホテル 人財戦略部副部長兼人財開発支配人 城所明未氏