シンガポール航空とOpenAI、AIソリューションで提携


 シンガポール航空は4月28日、人工知能(AI)開発企業のOpenAIと提携し、航空業界向けの先進的な生成AIソリューションを共同開発すると発表した。大手航空会社とOpenAIの提携は今回が初めて。顧客サービスの向上と業務効率化の両面で効果を見込む。

 シンガポール航空のウェブサイト上に設置されている既存のAI搭載バーチャルアシスタントの機能拡張から協業をスタートさせる。フライト推薦機能などの既存サービスを基盤として、より直感的でパーソナライズされた顧客体験の提供を目指す。

従業員の業務効率化も

 新たに強化されるバーチャルアシスタントは、顧客の旅行計画から予約、管理までのプロセスをよりシームレスにサポート。目的に合った旅行先の提案や、タイムリーで関連性の高い情報提供により、顧客の意思決定を支援する。一貫性が高く迅速な反応が可能なアシスタントにより、顧客満足度の向上も期待できる。

 同時に、シンガポール航空の従業員向けにも、業務自動化や過去の運用知見を活用した業務支援が可能なAI搭載バーチャルアシスタントが導入される。OpenAIの次世代マルチモーダルAI機能を活用したこのツールは、さまざまな形式の情報処理をサポートし、従業員の迅速な意思決定と問題解決を可能にする。

 シンガポール航空はさらに、乗務員のスケジューリングなど複雑な運航プロセスの最適化にもOpenAIの高度なAIモデルを活用する計画だ。規制要件や運航上の制限、人員稼働率を考慮した意思決定支援により、業務の合理化と顧客体験の向上を図る。

 シンガポール航空のジョージ・ワン情報技術担当シニアバイスプレジデントは「OpenAIとのコラボレーションは航空業界におけるデジタル・イノベーションへのコミットメントとリーダーシップを示すもの」とコメント。OpenAIの国際部門マネージングディレクターのオリバー・ジェイ氏も「革新とサービスのリーダーとして知られるシンガポール航空との協力を嬉しく思う」と述べている。

 シンガポール航空は1947年設立の航空会社。当初は10機の保有機で18か国22都市に就航していたが、現在は世界的なインターナショナルエアライングループに成長。「Service Excellence」「Product Leadership」「Network Connectivity」を3つの柱として、サービス品質の向上に取り組んでいる。

 
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