
エアビーと大和ハウス、多様な暮らし・旅向け包括提携
第1号施設は台東区に着工
Airbnb Japanは4月22日、大和ハウス工業と多様な暮らしと旅を実現するための包括連携協定を締結したと発表した。両社は共同プロジェクト第1号となる「(仮称)台東区寿三丁目計画」の着工も併せて明らかにした。
この連携は、多様化するライフスタイルや滞在ニーズに対応し、地域社会と共に持続可能な価値を創出することが主な目的だ。協定期間は2025年1月6日から2027年1月5日までの2年間。
第1号施設となる「(仮称)台東区寿三丁目計画」は、東京都台東区に建設される地上10階建て、全17室の施設だ。都営大江戸線「蔵前駅」から徒歩3分、都営浅草線「浅草駅」から徒歩5分の好立地に位置する。5月15日に着工し、2026年8月に竣工、同年秋の開業を予定している。
この施設は「Sumu powered by Airbnb Partners」のブランド名で展開される。「Sumu」は室内の快適さや設備の充実だけでなく、そこから生まれる体験や地域への広がりを大切にしたブランドコンセプトを掲げている。今後、東京都心を中心に2つの物件開発が進む予定だ。
客室イメージ
新たな滞在体験とライフスタイルを創出
連携協定は大きく3つの取り組みを柱としている。1つ目は「新しい滞在体験ニーズに応える宿泊施設の創出」だ。インバウンド需要の本格回復を見据え、長期滞在やグループ利用、地域ならではの体験など新しい滞在ニーズに対応する施設づくりを目指す。
2つ目は「変化するライフスタイルに向けたインフラ・サービスの創出」。多拠点生活や一時利用、ワーケーションなど柔軟な暮らし方に対応できる住空間やサービスの可能性を探る。自治体や地域企業と連携し、制度や地域特性を踏まえた環境整備にも取り組む。
3つ目は「地域資源の活用と地域社会の活性化」。遊休不動産や文化的資源の新たな活用方法を検討し、交流人口の創出や地域の魅力発信につなげる計画だ。
Airbnb Japanと大和ハウス工業は、それぞれが持つ強みを活かした段階的な連携を進めていく。Airbnb Japanは世界最大級の宿泊予約プラットフォームとしての知見を、大和ハウス工業は「人・街・暮らしの価値共創グループ」として国内外でのホテル開発や運営の実績を活かす。
両社は今後も地域社会との共生やライフスタイルの多様化といった社会課題に向き合いながら、価値共創を進めていくとしている。
プロジェクトの詳細やブランドコンセプトについては、専用ウェブサイト(https://airbnbnavi.tsite.jp/special_sumu/)で確認できる。