
農林水産省は4月25日、新茶シーズンの本格化に合わせて新キャンペーン「お茶をはじめてみよう〜チャチャっとお茶生活キャンペーン〜」を開始した。茶産地や茶関連事業者と連携し、日本茶をおいしく手軽に楽しめる情報を広く発信することで、日本茶の消費拡大を図る。
若年層の取り込みに注力
同キャンペーンは「日本茶と暮らそうプロジェクト」の一環として実施するもの。日本茶に触れる機会の少ない若い世代を中心に、幅広い消費者に対して日本茶の良さを知ってもらい、日常生活での日本茶消費を促進する狙いがある。
農水省によると、お茶は日本人の生活と文化に欠かせないものだが、長期的に消費量・産出額ともに減少傾向にある。一方で、令和6年の輸出額が364億円と過去最高を更新するなど、海外からの注目度は高まっている。国内でも、お茶と観光業などの他業種を組み合わせる取組や、緑茶以外の茶生産が始まっており、現代のライフスタイルに合った新しい楽しみ方が広がることが期待されている。
キャンペーンでは、賛同する茶産地や茶関連事業者から、日本茶をおいしく手軽に飲める工夫や取組に関するメッセージを募集。例えば、耐熱ガラスコップと茶こし・蓋のセットを使った簡単な淹れ方や、ティーバッグを使った水出し茶の提案、シェイカー付き抹茶スティックなど持ち運び可能な商品の紹介など、日常的に取り入れやすい情報を収集する。
集まった情報は、同省が開設する特設ウェブサイトに事業者名やロゴと共に掲載される。掲載期間は原則1年間で、事業者の希望により延長も可能だ。掲載料は無料。さらに農水省の公式SNSでも随時情報を発信していく。
キャンペーンへの参加を希望する事業者は、「社名・店舗名」「メッセージや画像」「自社・店舗のウェブサイトのリンク」などの情報を農水省農産局果樹・茶グループのメールアドレス(nihoncha_kurashi@maff.go.jp)に送付する。画像が約5メガバイトを超える場合は圧縮するよう求めている。応募は随時受け付けているという。