
インバウンドの完全復活 国際線復便と中国が鍵
インバウンド客が戻ってきている。2022年の年間の訪日外国人旅行者数(日本政府観光局〈JNTO〉推計値)は、383万2千人となった。コロナ禍前の19年と比較すると88.0%減だが、22年10月の水際対策の大幅緩和以降は急回復しており、12月単月では19年同月比で45.8%減と5割を回復した。ただ、コロナ前の状況にはほど遠い。インバウンドの本格的な回復への鍵は、国際線の復便・増便と中国市場の復活にありそうだ。
年間の訪日外国人旅行者数は、19年に過去最高の3188万2千人を記録したが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて水際対策が強化され、20年は411万6千人、21年は24万6千人に落ち込んだ。
22年は、9月までの各月の訪日客数が19年比で90%超の減少となったが、個人観光、査証(ビザ)の免除措置が再開されたことで、10月以降は急カーブを描いて回復した。訪日客数を月平均で見ると、1~9月は11万4千人だが、水際対策の大幅緩和後の10~12月は93万4千人となった。
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