国土交通省は4月25日、2013年(1〜12月)の「クルーズ動向」を発表した。それによると、クルーズ人口(日本人のクルーズ旅行利用者数)は前年比9.9%増の23万8千人となり、「調査を始めてから過去最高を記録した」(海事局外航課)。外国クルーズ船社による日本発着外航クルーズが本格化したことなどが要因と見られる。
外航クルーズについては、「ふじ丸」が6月に運航を停止した影響で、日本船社運航の外航クルーズ船利用者は同20.7%減の1万5千人にとどまった。しかし、外国船社運航のクルーズ船利用者は同21.6%増の12万2千人で、合計では同14.8%増の13万8千人と過去最高になった。
クルーズの目的を見ると、レジャー目的が98.9%と過去、最も高い割合を記録した。クルーズの長さを示す泊数別では、外国船社が行うショートクルーズの利用者が増えたことから、3〜7泊の利用客が全体の58.7%を占めた。一方、14泊以上のロング利用客は同3.1%減少したため、全体の人泊数は102万人泊と前年より9.7万人泊減り、平均泊数も7.4泊と前年(9.3泊)より1.9泊減。
日本船社外航クルーズ船による国内クルーズ利用者は9万8千人、内航フェリー利用のクルーズ利用者は2千人の計10万人に。前年比3.8%増と好調に推移した。
目的別ではレジャーが96.5%を占め、こちらも過去最高の割合を記録した。「レジャーのワンナイトクルーズ利用客は昨年と比べほぼ倍増した」(同)という。泊数別では1〜4泊のショート利用客が全体の80.1%を占めた。昨年と比べ2泊の増加が目立つ。
また、日本発着の外航旅客定期航路を利用した日本人乗客数は同45%減の18万5千人。円安など影響が出た。