帝国データバンクによると、今年2月の全国企業倒産(集計対象=負債額1千万円以上、法的整理による倒産)は884件で、前年同月比8.5%、前月比9.4%、それぞれ減少した。2カ月ぶりに前年同月を下回り、昨年5月以来、9カ月ぶりに800件台にとどまった。
負債総額は3919億8200万円で、前年同月比8.3%減少。4カ月連続の減少となった。ただ、前月比では57.0%増加した。負債トップは国内有数のバイオ企業、林原(岡山県)の1322億7100万円。
倒産を業種別でみると、7業種中、6業種で前年同月を下回った。このうち製造業は同20.8%減の118件。08年6月以来、2年8カ月ぶりに120件を下回る低水準となった。
不動産業は同38.7%減の19件。02年9月を下回り、過去10年間で最少となった。運輸・通信業は同31.0%増の38件。唯一、前年同月を上回った。
倒産の主因別では、販売不振、売掛金回収難などの「不況型倒産」が739件で、倒産全体に占める割合は83.6%。前月を0.8ポイント上回ったが、前年同月を0.5ポイント下回った。09年6月の81.2%以降、1年9カ月連続で80%台の高水準となった。
規模別では、負債5千万円未満の倒産が445件で、倒産全体に占める割合が50.3%。前年同月を2.4ポイント上回り、4カ月ぶりに50%を超えた。一方、負債100億円以上の大型倒産は3件にとどまった。
地域別では、9地域中、6地域で前年同月を下回った。中でも東北(28件)は前年同月比44.0%の大幅減となった。関東(324件)は同12.7%減で、08年4月以来、2年10カ月ぶりの低水準。中部(156件)は同9.9%増で、09年11月を上回り、過去10年で最多を記録した。