2月の訪日外客数は、前年同月比20.6%増の88万人で過去最高だった。日本政府観光局(JNTO)が3月19日に推計値として発表した。中華系市場の旅行時期に影響する旧正月休暇が今年は1月下旬から2月上旬にまたがったが、1〜2月累計でも前年同期比30.5%増の182万4千人と大幅な増加となった。中国や台湾、東南アジアの伸びが目立った。
2月に過去最高を記録したのは、中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インド、豪州。
中国は前年同月比71.1%増の13万8400人。中国の旧正月休暇は昨年が2月9〜15日、今年が1月31日〜2月6日と時期が異なるが、1〜2月累計でみると前年同期比92.0%増の29万4100人とほぼ倍増した。
過去最高を記録した他の市場の2月は、台湾が前年同月比27.2%増の19万1200人、香港が同14.4%増の6万4700人、タイが同72.4%増の3万4300人、マレーシアが同28.4%増の1万4100人、豪州が同25.1%増の2万6600人など。
JNTOによると、タイは「北海道方面の訪日旅行が好調で、さっぽろ雪まつりや樹氷鑑賞、雪そり体験など、冬季ならではの体験ができるツアーが人気。企業のインセンティブ旅行も好調」、スキー旅行が好調の豪州は「ニセコや白馬に加え、志賀高原、野沢温泉、妙高高原などの人気が高かった」。
最大の訪日市場である韓国の2月は、前年同月比1.2%減の23万1500人。旧正月休暇は昨年が2月9〜13日、今年が1月30日〜2月2日で、1〜2月累計は前年同期比3.9%増の48万7千人だった。
韓国は昨年10月から3カ月連続で前年同月の実績を下回ったが、1〜2月累計でみるとプラスに転じた。1〜2月累計では、08年の50万6459人、11年の50万8人に次ぐ過去3番目の実績だった。
欧米の2月は、米国が前年同月比14.3%増の5万2千人、英国が同13.5%増の1万4800人、ドイツが同15.2%増の9千人などだった。