19年ホテル宿泊客満足度調査、高価格帯1位「ザ・リッツカールトン」


 国際的に顧客満足度(CS)の調査やコンサルティングを行うJ.D.パワージャパンは14日、2019年ホテル宿泊客満足度調査の結果を発表した。総合満足度ランキングの1位には、「1泊3万5千円以上部門」ではザ・リッツカールトン、「1泊1万5千円から3万5千円未満部門」ではロイヤルパークホテルズ、「1泊9千円から1万5千円未満部門」ではベネッセホテルズ、「1泊9千円未満部門」ではスーパーホテルをそれぞれ選出した。スーパーホテルは6年連続で1位となった。

 同調査は今年で14回目。対象は、日本全国のホテルグループチェーン107ブランド。ホテルの提示する正規宿泊料金や客室面積をもとに四つの料金で部門分けし、それぞれにおける宿泊満足度を測定している。今回は、日本全国の18歳以上の男女を対象にインターネットを用いて8~9月に実施した。回答者は直近1年間に宿泊したホテルに対する満足度を(1)予約(2)チェックイン・チェックアウト(3)客室(4)料飲(F&B)(5)ホテルサービス(6)ホテル施設(7)料金―の七つの項目で答えた。スコアは、各項目のユーザーの評価を元に満点は千点として、総合満足度スコアを算出している。

 各カテゴリーの上位は次の通り。

 ◎1泊3万5千円以上部門(対象10ブランド)

 1位・ザ・リッツカールトン(807ポイント)※客室、ホテル施設、F&B、ホテルサービスの4項目でトップ評価▽2位・帝国ホテル(802ポイント)▽3位・インターコンチネンタルホテル、マリオットホテル(760ポイント、同点)

 ◎1泊1万5千円から3万5千円未満部門(同27ブランド)

 1位・ロイヤルパークホテルズ(761ポイント)※客室、ホテル施設、F&B、料金の4項目でトップ評価▽2位・ホテル日航(751ポイント)▽3位・ラビスタ(743ポイント)

 ◎1泊9千円から1万5千円未満部門(同19ブランド)

 1位・ベッセルホテルズ(722ポイント)※料金でトップ評価▽2位・リッチモンドホテル(717ポイント)▽3位・カンデオホテルズ(715ポイント)

 ◎1泊9千円未満部門(同19ブランド)

 1位・スーパーホテル(703ポイント)※チェックイン・チェックアウト、ホテルサービス、予約の3項目でトップ評価▽2位・ホテル法華クラブ(696ポイント)▽3位・ヴィアインホテル(681ポイント)

低価格帯ホテル 会員、直接予約増

今回の調査では、同社は増加するホテルの会員プログラムの加入率や公式ウェブサイトでの直接予約比率に注目。直近に宿泊したホテルの会員プログラムの加入率は全体で26%となり、10年前と比較すると9ポイント増加していること、直接予約は7年前に比べ、全体では17%から22%に増加していることを紹介した。同社は「予約が簡単、会員制度のポイントが貯まることが直接予約の利用促進につながる」と分析する。

 顧客満足度との関係では、1泊9千円未満部門ではホテル会員が直接予約した場合の総合満足度、料金評価は、予約サイト経由の宿泊客より高いことに対し、他の部門では、予約サイトでの予約の方が、満足度は高いことを明らかにした。

 「1泊9千円未満部門では、会員プログラムと公式ウェブサイトでの直接予約の普及が進み、満足度にも寄与しているが、他の部門では苦戦している」と同社。また、会員プログラムや直接予約を単に制度として用意するだけでなく、それぞれの価格帯に合った優位性や利便性の提供を行う必要性を指摘している。

 
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