10年の国内旅行人数は微増 JTB見通し


 JTBはこのほど、2010年の旅行市場の見通しとして、1泊以上の国内旅行人数が前年対比0.3%増の2億9千万人になるとの推計を発表した。09年は新型インフルエンザの影響などにより2.5%の減少で、10年は先行き不透明な経済環境からその減少分を取り戻すほどの回復の勢いはない。ただし、平城遷都1300年を迎える奈良や坂本龍馬ゆかりの高知、長崎、京都など、西日本は話題が多く、旅行への期待がもてそうだ。

 昨年のような秋の5連休はないが、春のゴールデンウイークは最大11連休も可能な日並びで長距離や滞在型の旅行をするのには好機という。懸念される新型インフルエンザも「各方面での対策が進んだため混乱は見られないと思われる」(JTB)。

 NHKのドラマ放映で注目を集めそうなのが、「龍馬伝」の龍馬ゆかりの高知、長崎、京都、「坂の上の雲」の舞台の愛媛県松山など。JTBでは「09年は旅行を手控えた消費者が、話題の集積する関西、四国、九州などをテーマを持って周遊するブームが起こる可能性もある」と期待する。

 平均消費額は1.4%減の3万1500円と推計。「引き続き節約志向が続くと見られる」(同)。

 海外旅行者数は8.9%増の1680万人と予測。アジア経済の復調により業務出張が増加し、上海万博の開催、成田空港の発着枠拡大、羽田空港の新滑走路供用開始も奏功すると読む。平均消費額は1.6%減の25万5千円と見込む。

 訪日旅行人数は17.2%増の790万人と推計。円高基調が続くものの、「高い経済成長が見込まれる中国や景気の底を脱したと見られる韓国からの旅行者数が大幅に回復する」(同)。中国人の査証発給条件が緩和されれば、さらに伸びる可能性もある。

 
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