09年度旅行消費額は22.1兆円に


 観光庁は12月22日、2009年度の旅行消費額の推計値を発表した。日本人、訪日外国人の旅行を合わせた国内の旅行消費額は、前年度比6.1%減の22兆1330億円だった。国内経済の消費不振などの影響を受け、現行の統計手法を採用した03年度以降で最も低い数値となった。旅行消費額の7割弱を占める日本人の国内宿泊旅行の消費額は約5%減少した。

 旅行消費額は、全国1万5千人を対象に四半期ごとに実施する「旅行・観光消費動向調査」などを基に推計。03年度分から調査を開始し、06年度分から外国人旅行などの推計に使うデータを一部変更している。

国内の旅行消費額の内訳は、日本人の国内宿泊旅行(観光、業務旅行、帰省などを含む)が4.7%減の14兆8600億円、国内日帰り旅行が2.4%減の4兆8060億円、海外旅行の国内消費分が27.0%減の1兆2440億円、訪日外国人の旅行が8.4%減の1兆2220億円。

 いずれの旅行分野でも前年を割り込み、総額で1兆4千億円の減少。日本人の旅行では、国内宿泊旅行と海外旅行(国内分)が大幅に減少した。同年度の消費者物価指数は下落幅が大きかった。購買意欲が落ち込み、旅行や宿泊の単価も低下するなど、デフレの影響を受けたとみられる。外国人の旅行消費額も訪日数の減少に伴い下がった。

 旅行消費がもたらす経済波及効果では、生産波及効果が48兆円(国内生産額の4.9%に相当)、付加価値効果が24兆9千億円(名目GDPの5.2%に相当)、雇用効果は406万人(全就業者数の6.3%に相当)、税収効果は4兆円(国税と地方税を合わせた税収見込みの5.2%に相当)と試算された。

 
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