
左から津田佳明社外取締役、深堀CEO、梶谷COO
「avatarin」設立
ANAホールディングス(HD)は1日、デジタル・デザイン・ラボでプロジェクトとして進めていた「アバター」を、社会インフラ化し事業とする「aⅴatarin(アバターイン)」(東京・日本橋、資本金2億円)を設立した。ANAHD初のスタートアップ会社。アバターを社会インフラとして、医療、介護、教育、ショッピング、鑑賞、観光などさまざまな用途で利用可能なサービスを展開していく。
ANAHDではこれまで、「すべての人を距離や身体的な制約から解放し、人々が支え合う社会を実現する」ことを基本理念にプロジェクトを進めてきた。2018年から、「アバタープロジェクト」を立ち上げ、アバターの実証実験を産官学で進めると同時に、将来に向けたアバター社会のインフラ化をビジョンで表した「ANA AVATAR VISION」を発表している。19年には「アバター準備室」で事業化の準備を進め、このほど事業会社を設立した。
aⅴatarinは、代表取締役CEOに深堀昂氏、取締役COOに梶谷ケビン氏が就任。今後は、世界中から各分野のエキスパートを積極的に採用し、アバターに関するサービスやテクノロジー、リサーチのさらなる強化、パートナー連携、外部資金調達などを通じて、新規市場の開拓を速やかに行う。
新型コロナウイルス感染症への対応では、遠隔でのコミュニケーションを必要にする医療施設などに、独自開発した普及型コミュニケーションアバター「newme(ニューミー)」を優先して提供していく。