
コーチ(左)のアドバイスに耳を傾けながら、生徒たちは技術の取得に励む
近畿日本ツーリストは10月下旬、渡嘉敷中学校(沖縄県渡嘉敷村)と沖縄アリーナをオンラインで結び、プロバスケットボールチーム「琉球ゴールデンキングス」のバスケットボールスクールコーチが指導を行う「オンライン部活」を行った。
同社はコロナ禍の2021年10月に未来創造事業を立ち上げ、学校現場での変化として「教員の働き方改革」「中学校部活動の地域移行」「新学習指導要領の導入」「とも働き過程の増加」「少子化」の5事項をピックアップ。これらに対するソリューションの提供を図り、学校サポート事業の「PTA業務アウトソーシングサービス」「部活動サポートサービス」を昨年から、「授業支援サービス」を今年から実施している。来年度以降には「学校業務支援サービス」の開始も予定している。
オンライン部活は、モニターやオンラインツールなどを活用して複数地点を結び、遠隔で専門的な指導を受けられるサービス。専門知識を持った各社が連携して活動内容を計画し、住んでいる地域を問わず部活動に参加できる環境を整える。少子化が進行し、部員不足や教員の長時間勤務など、今日の日本の学校の部活動が抱える諸問題の解決、緩和への寄与を目指す。
同社はこれまで「eスポーツ部」「ダンス部」などの部活動を提供し、今回はプロチームのバスケットボールスクールのコーチによる指導環境を整備。ドリブル、パス、シュートの基本個人技術の指導が中心で、コーチは画面に映された各生徒の動きに目を凝らし、適宜改善点をアドバイスし、良いプレーには賞賛を送る。アドバイスの内容はシュート時の足の踏み出し方、ボールを離す角度など、非常に細やかな部分にまで至る。生徒たちも画面越しのコーチの動きを見つめ、直後の練習に生かそうとする。離島に位置する同校生徒にとって、バスケットボールを実践的に学べる貴重な機会となった。
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