農協観光、婚活イベント好調


JAや地域活性化を支援

 農協観光の婚活イベントが成果を上げている。2018年度は214組のカップルが誕生し、「5組の成婚を確認している」と国内事業課の梅沢大助専任マネージャー。カップル成立は16、17年度の約2倍だ。JAに対する婚活支援とともに、農協観光協定旅館・ホテル連盟との連携強化をより一層強め、事業拡大に力を入れる。

 JAは農業の担い手不足や嫁不足、地域は人口減、過疎化などの悩みや課題を抱えている。婚活イベントはこれらの解消を図るもので、農協観光はJAから依頼を受けて、要望に合わせた婚活イベントを企画している。

 「培ってきた経験やノウハウ、ネットワークを生かし、旅行業者ならではの提案をする」と梅沢マネージャー。

 婚活イベントはJAなどが主催し、農協観光が支援する。実施件数は16年度35件、17年度52件、18年度59件と増えている。18年度の参加人数は男性650人、女性628人の計1278人。17年度実績(男性622人、女性605人の計1227人、カップル成立数113組)を上回っている。

 18年度についてみると、例えば、愛媛県のJAにしうわが主催し、道後温泉の旅館、花ゆづきを会場に開かれたイベント(形態は農業体験ツアー)には男性10人、女性4人が参加し、3組のカップルが成立した。

 男性参加者はJA青壮年組織の会員が中心で、年齢は20~40代。JAや部会などで募集する。女性については、JAでの告知や農協観光のウェブサイトで募集するほか、結婚情報サービス会社の会員にも呼び掛ける。食や農業に関心がある一般女性で、20~40歳代が中心という。

 婚活イベントを通じて、農業理解やJAグループのファンづくりにもつなげる狙いもある。

 イベントの大きな特徴は、男性参加者が作った農産物を持ち込み、食事メニューとして提供すること。「旅館やホテル、レストランの協力が欠かせない」と梅沢マネージャーは指摘する。

 施設側にはアイドルタイム(休憩や手待ち時間、一時休業の状態)での利用につながり、自館を知ってもらう機会ともなる。「旅連さんにとっては宿泊を伴う婚活イベントができれば一番いい。そうした要望にも応えられるよう、努力していく」と力を込める。

 農協観光の婚活イベントは、17年5月に一般社団法人結婚・婚活応援プロジェクトが主催する「結婚・婚活メディアカンファレンス」で、「結婚・婚活応援アワード2017」を受賞している。

 

 
 
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