福井県、食のブランド化へPR


 福井県は10月14日、福井の「食」のブランディングを推進する「福井県メディアミーティングinTOKYO」を東京・南青山のふくい南青山291で開催した=写真。メディア関係者ら25社・約30人が参加。2023年春に予定されている福井、敦賀までの北陸新幹線の延伸に向けて弾みを付けた。

 冒頭、福井県交流文化部ブランド課の笠島亘弘参事が「『若狭』『越前』からなる福井は、気候、風土、名水、食材に恵まれ、日本料理の最大の特徴である出汁(だし)に『敦賀昆布』を使用するほか、鯖(さば)街道で京都に運んだ魚が焼き鯖寿司(すし)や若狭ぐじなどとなって京料理に生かすなど、都の食文化を支えてきた。福井ならではの『食・食文化』の発信を強化して食をブランド推進することで、誘客につなげていきたい」とあいさつした。

 また、福井ならではの食として越前がに、甘エビ、サバの丸焼き、油揚げ、食文化として永平寺をはじめとした信仰に基づく精進料理や報恩講料理、発酵文化、世界のトップシェフが愛する越前打刃物などを紹介した。

 基調講演では、福井郷土料理研究家で食プロデューサーの佐々木京美氏が「検索しても出てこない福井の食と食文化」と題して講演を行った。講演では、南は京都、北は金沢に挟まれた素朴な福井が、空港もなく新幹線の駅もない唯一の県なのに、どうして日本の幸福度ランキング1位となっているのかを、食の視点で語った。

 佐々木氏は「豊かな山や海があり、和食の原点にはすべて福井が詰まっている」と述べ、「日常の暮らしの中で豊かさを追求する県民性」「日常が豊かなことが日常」であることや、県民の暮らしや考え方を丁寧に解説した。

 パネルディスカッションでは、パネリストに世界文化社上席執行役員の笠原久氏、佐々木京美氏、県の笠島参事が登壇。近畿日本ツーリスト中部の橋屋哲専任部長がコーディネーターを務め、「福井の豊かな食を誰に、何を、どうやって」アプローチしていくのかについて、「食」のブランド化と誘客につなげていくためのポイントや課題について意見交換した。

 今後は、北陸新幹線福井・敦賀開業に向け、福井の食をテーマにブランディング推進を行うとともに誘客につなげていく。年内には、メディアの視点から見た福井の食の魅力・課題等を発掘するプレスツアーを2回実施する予定。 
 

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2024年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月13日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒