
JTBは、最新技術を駆使したデジタルソリューションを提供しているKIYONO(東京都港区、清野賢一社長)と共同で、地域の観光事業者におけるデータに基づく戦略的な意思決定を後押しする新サービスを開発した。観光データを基に生成AIが自動で分析、レポートを作成する「AIレポーター」という新機能を搭載したサービスで、4月23日に提供を開始した。
具体的には、観光情報が集約されたDMP(データマネジメントプラットフォーム)で得られたデータを活用し、AIが学習し分析した結果を自動的にレポートとして生成、迅速で正確な意思決定をサポートする。主な特徴は、データ分析の初心者でも、ダッシュボードの見るべきポイントが理解できる▽データ更新に対応しているので、鮮度の高い考察が表示される―など。
活用例は、スタンプラリーや電子チケットの利用実績から域内周遊ルートを分析するレポート▽各種予約、販売データの売り上げ比較、過去実績との比較に関するレポート▽複数の予約情報や利用実績データから旅行者のペルソナ像を探るレポート―など。
サービスを利用する海峡都市関門DMO(福岡県北九州市)の巌洞秀樹代表理事は「関門海峡エリアでは、地域全体でマーケティングに活用可能なDMP構築の第1フェーズを実施した。そこに『AIレポーター』を使い、データ分析をAIによってサポート・高度化する取り組みを行った。今後、地域事業者にこの環境を提供する検討を進め、観光客の行動分析に基づいた、最適な施策検討をサポートすることで、事業戦略立案や新たなビジネスチャンス創出に貢献していく」とコメントを寄せている。