
アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」が発表する日本庭園ランキングで7年連続日本一に選ばれた足立美術館。その足立美術館を71歳でゼロから造り上げた実業家・足立全康が半生を振り返った自叙伝。
いじめられっ子で劣等生だった著者が、いかにして「庭」「絵」に取りつかれていったか、また、実業家として成功し、庭園美術館を造るまでの歩みが分かる。「戦後の混乱期から日本の経済成長にかけての波乱万丈の人生は、そのまま日本の戦後経済史を語っている」(足立美術館広報課)。
美術館は、庭園だけでなく、松山大観や上村松園など近代日本画壇の巨匠たちの作品約1300点を有することでも知られる。巻末には四季折々の庭園の様子に加え、美術館の収蔵作品の一部もカラーで掲載している。
平成2年出版の自叙伝を同氏の没後、孫の足立隆則氏によるあとがきを加え、今回改めて発行した。4月15日には英訳されてアメリカでも出版される予定。
価格は1800円。問い合わせは日本経済新聞社(TEL03・3270・0251)まで。
