日本旅館協会関西支部連合会はこのほど、「生産性向上セミナー」を行い、内容を動画投稿サイトYouTube(ユーチューブ)で公開した。三洋電機出身で経営コンサルタントの平石奎太氏、びわこ緑水亭(滋賀県)の金子憲之社長が講演。平石氏は、社員一人一人が継続して学習することの重要性を指摘。金子氏は、生産性向上につながるITツールを自身の経験をもとに紹介した。
平石氏は「コロナ禍だからこそ、今経営者がやるべきこと、そして生産性向上について」をテーマに講演。コロナ下でも黒字を計上したトヨタを例に出し、「トヨタの強みは世界の従業員から毎日5万件の改善提案が出ること。社員一人一人が身の回りを見て、どうすれば会社が強くなるのかを考えている。乾いたタオルを絞るように、いくらでも改善を続けている」と指摘。「そういう形に皆さんの会社をしていただきたい」と述べた。
金子氏は「生産性向上における成功・失敗事例」と題して、自社で導入した生産性向上に向けたITツールについて、成功例と失敗例を述べた。
フロントの仕事量削減、見送りの強化を目的に導入した自動精算機はコロナ下で利用者が急増。メッセージアプリ「LINE WORKS(ラインワークス)」は従業員とのコミュニケーション強化に有効という。
金子氏はまとめとして「ITツールは実際に使ってみないと分からない。説明書に書かれていない機能がたくさんある。最近はクラウド型が多く、使いにくければやめればいいので気軽に始めてほしい。使いにくいシステムも、アップデートで使いやすくなることがある。(開発会社の)営業マンに相談してほしい」などと述べた。