
運輸総合研究所は7月2日、「地域活性化に向けた観光資源としてのローカル鉄道駅活用」をテーマとした第162回運輸政策コロキウムを8月8日に開催すると発表した。無人駅や簡易委託駅に焦点を当て、観光資源としての活用方策を探る。
駅を地域振興の核に 研究成果を報告
交流人口拡大が求められる中、ローカル鉄道駅の観光資源としての可能性に注目が集まっている。運輸総合研究所の武藤雅威主任研究員は2023年度から、観光資源としての鉄道の存在意義について研究を続けてきた。今回のコロキウムではその成果を発表する。
コロキウムは8月8日午後3時30分から2時間、運輸総合研究所会議室(東京都港区)で開催。オンラインでも配信される。参加費は無料だ。
報告では、ローカル鉄道駅の現状整理に始まり、無人駅・簡易委託駅における自治体の観光資源化への取り組みや考え方の分析、活用事例の研究、観光資源化促進のための提案が示される予定だ。武藤主任研究員の報告後、桃山学院大学の西藤真一教授がコメント。屋井鉄雄所長をモデレーターとしたディスカッションと質疑応答も行われる。
武藤主任研究員は交通計画・鉄道計画を専門とし、鉄道総合技術研究所で浮上式鉄道開発本部計画部計画課長などを歴任。現在は東京交通短期大学運輸科非常勤講師も務める。コメンテーターの西藤教授は地方の航空・空港政策や地域政策が専門で、国土交通省交通政策審議会航空分科会臨時委員なども務めている。
ローカル鉄道駅は一般に観光資源としての認知が進んでおらず、活用の余地が大きいとされる。運輸総合研究所はこの研究を通じて、観光資源開発・活用に取り組む自治体に向けローカル鉄道駅の活用方策を示し、地域鉄道ひいては地域社会の活性化を後押しする考えだ。
来場参加の申し込み締め切りは8月6日午後3時まで。ただし会場定員に達し次第締め切られる。オンライン配信の視聴は直前まで受け付けている。
コロキウムの開会挨拶は宿利正史会長が行い、閉会挨拶は屋井鉄雄所長が務める。
運輸総合研究所は日本財団の助成を受けて活動を行っている。詳細や最新情報は同研究所ホームページ(https://www.jttri.or.jp/)で確認できる。