
パネルディスカッション
温泉、観光地の旅館・ホテルの経営指導に定評があるリョケン(本社・静岡県、木村臣男社長)恒例の今年1回目、通算146回目の「旅館大学セミナー」が9月28、29の両日、新潟県瀬波温泉の夕映えの宿汐美荘に、全国から100人を超す旅館・ホテル経営者、幹部社員を集めて開かれた。
テーマは「汐美荘の経営戦略」。3月にオープンした新客室フロア「Theオーシャン倶楽部」、高温源泉を使って蒸し上げる蒸し料理を出す「“蒸気源”ダイニングはまなす」など、同館の商品づくりの取り組みを学んだ。
汐美荘の浅野謙一社長は初日の講演で「今に最善を尽くして、あきらめずにチャレンジすることが汐美荘の経営。お客さまの心をとらえ、常に思いやりのサービスに努め、お客さまの幸せづくりを社員とともに行うことが将来につながる」と強調した。
リョケンの木村社長は「旅館から日本を元気に」、橋本信雄本部長は「汐美荘の商品づくりのポイント」と題して講演。「震災からの復興が問われている。生き残りをかけ、いかに経営改善に取り組むべきか。天災は忘れる前に必ず来る。危機回避、緊急融資措置の活用、経営方針の見直しをして、さらなる改革、改善に取り組まねばならない」「悲観論からは何も生まれない。学び、かつ行う者は必ず成功する。旅館から日本を元気にしよう」などと説いた。
2日目は「まだまだあるぞ、“続”販売対策50の方法」をテーマに、集客が厳しい時代の「売るための方策」をリョケンの塩越一秀常務、浜荻仁志常務、福地紀之本部長、鈴木正人主任研究員、長島晃次長らがパネルディスカッション形式で紹介した。
次回の旅館大学セミナーは12月13、14日、静岡県稲取温泉の「食べるお宿浜の湯」で開催。「平成24年旅館の経営指針」を発表する。

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