
前回に引き続き、業務マニュアルを上手に作成するための手順を紹介しよう。作成するに当たって重要となるポイントだけでなく、運用・定着化のコツも紹介したい。
6、服装と身だしなみ(11月24日号続き)
靴は、黒色でシンプルなものを指定すると良い。女性スタッフは、プレーンなパンプスで、ヒールの高さを3~5センチに指定するのが一般的である(妊婦を除く)。簡易宿所やライフスタイル型ホテルなどカジュアル感を売りにしたいのであれば、茶系の靴やスニーカーでも構わない。ただし、施設コンセプトに合うように、ある程度マニュアルで統一することが望ましい。
靴下(ストッキング)は、黒色でシンプルなものを指定すると良いだろう。女性用ストッキングは、肌色を原則とするが、冬場は黒タイツ(80デニール程度)も可とするのが一般的である。男女とも接客対応で靴を脱ぐ機会があるので、予備を控えておくようマニュアルで言及しておいた方が良い。
化粧は、ナチュラルで明るく見えるメイクとし、太すぎるアイラインや目の下のアイライン、つけまつげ、アイシャドーは不可、口紅はナチュラルなもの、とするのが一般的である。香水や香りの強い化粧品は使用しないようルール化した方が良い。不快に感じるお客さまがいるからだ。同様の理由で、香りが強く、衣類に残ってしまう洗濯洗剤や柔軟剤は使わないようルール化した方が良い。爪は、常に清潔にし、短くしておくようルール化しよう。女性スタッフの場合は、無色透明のマニキュアのみ可というルールが良いだろう。
アクセサリーは、結婚指輪以外は着用禁止というのが一般的である。スタッフの見た目の統一感にこだわるならば、イヤリングやピアス、数珠、ミサンガなども着用禁止にすると良いだろう。
腕時計は、シンプルでフォーマルなものを指定すると良いだろう。カジュアルなものやスポーツウオッチ、華美な装飾があるものは着用不可とするのが一般的である。もちろん、施設コンセプトがカジュアル路線であれば可とするのは問題ない。
マスクは、お客さまがいる場では着用不可とした方が良い。お客さまが不快に感じて、クレームを受けるリスクがあるからだ。体調不良の場合には、シフト配置変更や欠勤、早退を申し出るようマニュアルで言及しておくと良いだろう。
(アルファコンサルティング代表取締役)