
高知県庁は運輸業界の採用に非常に力を入れています。県庁の方はとても熱心に活動されており、試行錯誤の中、地域特性に見合う手法を日々模索されています。前回、前々回で採用のweb施策と合同就職説明会へ参加された事例をご紹介しました。もう一つ今回チャレンジされた事例「バス営業所見学ツアー」についてご紹介させていただきたいと思います。
バス運転手になると、自分がどのような場所で働くことになるかイメージできるでしょうか。まず頭に浮かぶのは、運転席でバスのハンドルを握っている姿、乗降客とコミュニケーションしている姿だと思います。では、バス運転手が勤めるバス会社はどのような場所なのか実は一般の方にはなかなか想像がつかないのではないでしょうか。
そこで、バス運転手を目指す方を実際にバス会社にお連れし、自身が働く場所を見学し、体験してもらおうというのが「バス営業所見学ツアー」です。当社ではこのようなツアーをこれまで計13回開催していますが、首都圏、関西圏以外での開催は初で、ツアー参加者(高知県でバス運転手になりたい方、あるいは興味がある方)をいかに集めるかが課題でした。当日は車庫内・営業所内見学、バス運転席体験、会社説明会などを実施。人事担当者だけでなく、現役バス運転手とも座談会形式で直接話し質問をし、疑問や不安を解消しました。
このツアーは今時点での結果、申し込み総数11名→当日参加者6名(うち、高知県在住者4名、県外在住者2名)→入社者1名という実績となっております。応募者はツアー参加後すぐに応募できるわけではないので(人にはそれぞれ事情や考えがあったり、いい会社に巡り合ってもすぐ応募するわけではないため)当社では通常、施策終了から半年以内に何名応募し入社しているかを測定しています。このツアーに参加した全員が今すぐ応募したい、そのうち応募したいと回答しています。「百聞は一見に如かず」、実体験型採用イベントは高確率で採用を可能にする方法と言えます。
(リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)