【データ】新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化および旅行再開に向けての意識調査


外出自粛の解除後、やりたいのは「国内旅行」

 JTBとJTB総合研究所は、「新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化および旅行再開に向けての意識調査(2020)」の結果を共同でまとめ、5月28日に発表した。JTBの調査で、外出自粛要請や渡航制限が解除され、自由に外出や旅行ができるようになったら、何をまずやりたいかを聞いたところ、トップは「国内旅行」(40.9%)だった。

 JTBの調査は、4月27~29日に全国に居住する15~79歳の男女を対象に実施。外出自粛や渡航制限が解除になったらやりたいことは、国内旅行と小差で、2位「外食」(40.5%)、3位「友人知人に会う」(39.1%)だった=図1。国内旅行の回答は、過去1年間に1回以上、国内外の旅行を経験した人が53.3%、旅行を経験しない人が20.8%と旅行経験の有無で大きな差があった。

 新型コロナ前と今を比較して、自分の考え方がどんな点で変化したと感じているか、選択肢から選んでもらった=図2。最も多かったのは「対面や直接のコミュニケーションは大切だ」(29.8%)で、次に「外出自粛が長引き、国内旅行をしたいという意識が以前より高まった」(23.2%)が続いた。国内旅行をしたいという意識が高まったの回答は、国内旅行、海外旅行ともに女性29歳以下が全体平均より10ポイント以上高い。一方、「外出自粛が長引き、旅行に対する関心が薄れた」(7.5%)は、国内旅行、海外旅行とも女性60歳以上が他よりも高かった。

 どのような状況になったら旅行や外出を再開するかを聞いたところ、「治療薬やワクチンが完成し効果が出る」(45.6%)、「全国の緊急事態宣言が解除になる」(43.8%)、「WHOが全世界の新型コロナの終息宣言をしたら」(33.9%)が上位だった=図3。女性はワクチンの開発やWHOの終息宣言と答える割合が高く、男性は全国や居住地の緊急事態宣言の解除が高い傾向にあった。

 JTB総合研究所では、感染拡大から現在までの旅行に対する意識の変化と年内の旅行について2~5月毎月の定点調査の結果を発表した。

 2020年中の旅行(観光、レジャーや出張などの目的は問わず)の予定を聞いたところ、国内旅行と海外旅行を合わせて、「旅行を予定、検討している」の割合は、2月調査(48.1%)と3月調査(44.1%)では微減となったが、緊急事態宣言が発令された後の4月調査(31.9%)では10ポイント以上減少し、5月調査(32.2%)は前月と同程度となった=図4。特に「国内旅行を予定、検討している」の割合は、2月調査(35.2%)から5月調査(23.7%)の間で大きく減少。事態の深刻さが増すとともに、外出や移動を控える意識が高まったことと、外出自粛が長引き、先の見通しが立たない中で、旅行の計画を立てることができない様子がうかがえる。

 旅行を予定、検討している人に国内旅行の行き先を聞いた=図5。4月調査では関東や関西など都市圏が減少し、北海道や東北などの地方部が増加したが、5月調査では都市圏が再び増加した。また、居住地別に5月の調査結果をみると、旅行先を居住地と同じ地方とする比率が高く、「まずは自分の住んでいる地方で旅行をする」という意向が高いことが分かった。

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