
令和でも昭和に戻れる宿
――館内の特色は。
「日本の建築様式に西洋建築の要素が加わった『擬洋風建築』の独特な雰囲気が最大の特徴です。昭和11年に完成した木造4階建ての『斉月楼』と大広間がその筆頭で、2003年に国の登録有形文化財に認定されました。当時の姿をほぼそのまま残しています」
――風呂の特徴は。
「大浴場は露天風呂『龍瑞露天風呂』と内風呂『鎌倉風呂』『浪漫風呂』があり、全ての泉質が異なるので、入り比べて各泉質を堪能していただきたいです」
――浪漫風呂は映画のセットのようなクラシカルな内装ですね。
「当初は『ローマ風呂』の名称で、洋風文化の流行を取り入れ、ローマの噴水をイメージした洋風の浴堂になりました」
――客室の特徴は。
「全て趣向が異なる和室で、古き良きデザインを維持することが優先ですので、最新の施設のような便利さはないのですが、折り上げ格天井や、昔ながらの欄間や壁など、各客室の趣、各時代の雰囲気を楽しんでいただけます」
――料理の特徴は。
「昔ながらの宴会会席で提供しています。きのこを使った料理が特徴的ですが、『りんごで育った信州牛』など、多種多様な料理を味わっていただけます」
――顧客層は。
「比較的年齢層が高めのお客さまが多かったですが、最近は20~30歳代の方、大学生のお客さまなども相当多いです。全体の約1割を占めるインバウンドのお客さまも、『和』の雰囲気を楽しんでいらっしゃいます」
――メッセージを。
「古い文化、建築を後世に伝えることを何よりも大切にしています。当館でしかできない滞在体験を堪能していただきたいです」
【29室、1泊2食付き1万8700円(税込み)から】