JR東日本は2023年1月、常磐線いわき駅に日本初となるSuicaを活用したスマートホテル「ホテルB4T」1号店をオープンする。手持ちのSuica、モバイルSuicaが客室キーになる「Suicaスマートロック」を採用。地方創生や沿線活性化に貢献する。
ホテルB4Tは、東日本大震災で大きな被害を受け、20年3月に全線開通を果たした常磐線復興の第2ステージとして開業する。名前は、Bが「Bed」の頭文字、4Tが「for Travel、Train、Time、Trust」を組み合わせた造語。増加するデジタルネイティブ層のニーズに応えながら、人手不足の課題を抱える地方で省人化運営を実現する。「多様な地域での滞在拠点を提供し、旅の裾野を広げる」と同社。
客室は、シングルが113室、ツインが15室、デラックスツインが1室、ユニバーサルが2室、キャビンタイプが96室の計227室。
価格は、手軽でスピーディーなデジタルコミュニケーションを求める人に対し、抑揚ある滞在体験を手ごろな価格で提供。予約からチェックイン、チェックアウトまでの手続きが手持ちのSuicaとスマートフォンで完結する。滞在中の困りごとは、スマートフォンからオンラインチャット、ビデオ通話でスタッフがサポートする。
今後は、JR東日本グループ直営方式だけでなく、地方の地元企業をはじめとしたグループ外企業とのフランチャイズ方式での出店も行う計画。出店は、30室程度の少ない客室数でも出店が検討できるため、首都圏の中間駅や地方都市、狭小な立地などにも出店エリアを広げる。23年春には、さまざまな施設規模や立地条件に対応するホテル運営のプロトタイプとして、東京で「ホテルB4T赤羽」(46室)、「ホテルB4T田端」(99室)を開業する。