JTBが17日に発表した2017年度中間期(17年4~9月)グループ連結決算は、売上高が前期比0・3%増の6578億500万円、営業利益が58・7%増の72億3300万円、経常利益が60・3%増の98億100万円となった。海外個人旅行商品が好調で、2期ぶりの増収増益。しかし、国内旅行に限ると減収減益だった。
旅行事業を部門別に見ると国内旅行の売上高は0・5%減の3033億6600万円となった。「エース(個人旅行商品)は、九州方面が前期に熊本地震の影響で減少した反動で大きく回復したが、他の方面が伸びず全体では0・3%減。法人営業は、伊勢志摩サミット関連の反動による減少はあったが、MICEや教育旅行の取り扱い拡大により0・4%減となった」(木村岳志・取締役財務部長)。
海外旅行の売上高は3・1%増の2265億7300万円。海外旅行市場の回復に伴い、海外個人旅行商品「ルック」は、グループとして最も力を入れているヨーロッパ方面が回復し、ハワイも堅調に推移して、売上高は2・5%増加した。4期ぶりの増収。高額のヨーロッパ方面が回復したことで売上総利益率も改善し、全体の増益に貢献した。法人営業は前期のリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック関連の反動で大きく8・4%の減少となった。
訪日旅行は1・2%減の369億1800万円。JTBグループが主に取引をしていた中国、台湾の旅行エージェントが価格競争などで苦戦した影響を受けた。訪日旅行予約サイト「ジャパニカン」は、サイトリニューアル、提携販売強化などにより取扱人員で22・1%増。売上高は減収したが、ウェブ化の進展で売上総利益率は大きく改善して増益となった。
グローバル事業は40・5%増の351億5600万円。M&Aで新たにグループに加わった会社を中心に増収となった。