JR東日本、東海、西日本、九州の上場4社はこのほど、2021年3月期第3四半期決算(20年4月1日~12月31日)を発表した。新型コロナウイルスや豪雨、降雪など自然災害の影響で鉄道利用が落ち込むなど、4社とも大幅な赤字となった。赤字額は4社とも同期での過去最大。
JR西日本の第3四半期決算は、売上高が前年同期比44.0%減の6450億4400万円、営業損失が1755億6500万円、経常損失が1893億1700万円、純損失が1618億4200万円となった。新型コロナの再拡大による観光の利用減、出張の抑制などの出控えなどが響き、00年度に開示を始めて以来初の同時期での赤字となった。
運輸業では、新型コロナの拡大防止に向けた取り組みのほか、鉄道の安全における「安全考動計画2022」の推進、激甚化する自然災害への対策などを進めた。流通業では、12月に「ヴァイアン大阪京橋」を開業した。不動産業では、11月にシェアオフィス「ワークスペース阿倍野松崎町」をトライアルオープンした。ホテル業および旅行業では、10月に新ブランドホテル「梅小路ホテル京都」を開業するほか、感染症対策を実施しながら利用の促進に努めた。
21年3月期通期決算予想は、売上高が9200億円、営業損失が2900億円、経常損失が3050億円、純損失が2400億円。