
IоT機器で乗務員の健康状態を管理する
ウィラーエクスプレスジャパンはこのほど、高速バスの安全管理方針を発表した。乗務員の体調管理を行うIоT安全機器を導入しバス乗務員に装着させるほか、乗務員用の宿泊棟を本社敷地内に新設した。安全なバス運行の実現や顧客サービス向上に取り組む。
発表会では、同社の平山幸司社長が「乗務員の健康増進を行うことで、事故を未然に防ぎ、安全につながる。乗務員の健康とサービス水準を上げ、顧客満足度を高めたい」と説明した。
同社は、健康管理を行うにあたりメディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックと提携。医学博士の知久正明氏は「生活習慣を見直すほか、眠気が来る周期の把握など乗務員の体を知ることで、リスクを低下することができる」と述べた。
同社では安全運行を徹底するため、眠気検知機器「フィーリズム」を導入。生体センサーを搭載し、運行データを管理する。眠気や異変があった場合は、運行管理者に知らせ確認できる。
体調管理を行うため年2回の定期健康診断と脳の病気の予兆を知らせる脳ドックを3年に1回実施する。乗務員が検査の予約や結果の閲覧ができる専用のホームページも導入し、運転中の病気発症を予防する。
このほか、新設した宿泊棟には保健師が常駐し、乗務員の健康管理や保健指導を行う。また、食堂では脂質や塩分の少ないメニューを用意する。