G20(20カ国・地域)観光相会合が4日、テレビ会議で開かれ、メンバー国をはじめ31の国や国際機関が参加した。議長国はイタリア。議論の成果として採択された観光相宣言では、新型コロナウイルス感染症で打撃を受けた観光産業の回復に向けて、国際的な連携の必要性について認識を共有、危機を契機に持続可能な観光への転換を目指すことを確認した。
コロナ禍からの観光産業の回復などに向けた政策テーマとして、(1)安全な移動(2)危機管理(3)強靱(きょうじん)性(4)包摂性(5)グリーントランスフォーメーション(6)デジタル化(7)投資とインフラ―について議論。観光相宣言と、関連する行動の指針として「観光の未来に関するG20ローマガイドライン」を採択した。
日本からは小林茂樹国土交通大臣政務官が出席。文化資源を観光資源として活用し、官民一体となって地域の活性化につなげる重要性について提言。宣言、ガイドラインの内容を支持するとともに、東京オリンピック・パラリンピックの機会に日本各地の魅力を発信したい考えを示した。