
黒川温泉(熊本県南小国町)で、新しい取り組み「湯涼み」が8月末まで開催されている。美しい音色を奏でる風鈴と線香花火で日本の夏文化を体験してもらう。「夏は湯涼み、冬は湯あかりと、1年を通じて自然や日本の文化と親しむ体験を提案する」と黒川温泉観光旅館協同組合。
旅館や商店の軒先、玄関に黒川特製の風鈴を飾り付けている。鐘は真ちゅう、短冊には小国杉を活用したオリジナル風鈴だ。
風鈴の歴史は奈良時代から。風鈴の音が聞こえる範囲は聖域とされ、災いから守ってくれる魔除けとして使われた。「(黒川風鈴は)自然災害から営みを守り、自然への感謝と鎮守の思いを込めている」という。
8月20日から29日まで、宿泊客を対象に「本物の線香花火~日本の伝統“和火”に親しむ~」を開催する=写真。線香花火のほか、和火、洋火と約8~10種類の花火を体験できる。1日4組限定(1組につき3人まで)で、料金無料。時間は20分ほど。
国産の線香花火は火先を斜め上に向けて、息を吹き掛けながら楽しむ。今までとは違う線香花火が体験できる。加盟旅館に宿泊予約を済ませた後に申し込んでもらう。