飯山市観光協会、「信州いいやま観光局」に移行


 長野県飯山市の飯山市観光協会は4月1日、「一般社団法人信州いいやま観光局」に移行する。17日の設立総会で決定した。新組織への移行を念頭に、別の団体が担ってきた観光施設の管理運営業務の統合もすでに完了しており、観光振興策を一元的に推進する体制が整う。最大の課題は、2014年度に予定される北陸新幹線・飯山駅の開業をにらんだ地域づくり。農商工業や市民団体との連携を強化して魅力づくりに取り組み、誘客拡大、受け入れ態勢の充実を目指す。

 飯山市観光協会は1960年に発足し、スキー客の誘致などに成果を挙げた。近年は旅行形態の変化に対応してグリーンツーリズムなどを推進、第3種旅行業も取得し、着地型観光やニューツーリズムの先進地としても知られている。

 同協会は今年1月、「なべくら高原森の家」「いいやま湯滝温泉」「道の駅花の駅・千曲川」の3施設を管理運営している飯山市振興公社の業務を統合。新組織移行への準備を進めていた。

 新組織の体制は総務部門のほか、旅行商品の造成・販売や観光案内、広報機能を担う「誘客・宣伝部門」、観光施設を管理運営する「事業部門」を置く。誘客・宣伝、事業の両部門が共同で動かす「企画・開発部門」も設置し、農業関係者との連携などを通じた食や特産品の開発・販売促進、市民と一丸になった景観整備などのまちづくりを担当する部署にする。

 理事長には足立正則副市長が就任する。人員は正規職員と市からの派遣職員を合わせた6人に加え、嘱託、パートタイムを含め50人規模になる。

 足立副市長は、農林課在籍時代にグリーンツーリズムの立ち上げなどに携わった経歴を持つ。設立総会では、「新幹線駅の開業を経済効果、産業振興に結び付けるのが新組織の役割。関係者の協力のもとで、地域の観光振興に努めたい」と抱負を述べた。

 経営理念には、「新幹線時代にふさわしい誘客力のある観光まちづくり『日本のふるさと体感の旅づくり』を推進し、農業や地場産業との連携による飯山らしい観光の振興を図る」を掲げた。

 重点事業には、(1)農業や地場産業と連携した特産品の開発、販売(2)グリーンツーリズムや旅行業を生かした現地プログラムの充実(3)地域を挙げた案内人体制の構築(4)地域ブランドの発信──を挙げている。

 2010年度事業では、グリーンツーリズム、街や里山を歩くプログラムの推進などに加え、4月24日にオープンする「高橋まゆみ人形館」の運営が新たな事業。市内在住の人形作家による作品を紹介する新施設として集客につなげる。また、10月開始の信州デスティネーションキャンペーンを通じた誘客にも取り組む。

 
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